ストレスを力に変える

ATD基調講演のスピーカー
ケリー・マクゴニガル氏。
スタンフォード大学で心理学の教鞭をとり、
日本で出版されている本も多く、
とても聡明で美しい女性です。
ストレスと上手に付き合うことの
重要性をお話になりました。

『アメリカで3,000人を8年間、
統計をとった結果、前年に
ストレスを感じた人の中で、
「ストレスが健康に良くない」と
信じている人の死亡リスクは、
43%高くなった。
「ストレスは害」と意識して
亡くなった人の総数は約18万人。

しかし注目すべきはそれとは逆に、
ストレスを感じているものの、
さらに健康になった人たちがいる、
その違いは、ストレスを
有害と信じているか、
無害と信じているかの差だと。

だから、「ストレスは万病の元ではない。
有害だと信じることが万病の元だ。」と、
話されていたことが印象的でした。

また、ストレスを感じると
オキシトシンが出るので、
社交的になったり、人にやさしくなれる。
オキシトシンが出ることによって、
癒されたり、他人を気遣うような心になったり、
人を信頼するなどして、
マイナスの気分を何とかプラスにしようと、
体が勝手に動いてくれるのだそうです。

ストレスとは上手に付き合っていきたいですね!

働き方改革〜「テレワーク(2)」(コラム2017/05/31)

働き方改革「テレワーク(2)」〜企業事例

テレワークは弊社においても、遠距離通勤や移動時間ロスのムダを解消し、社員のワークライフバランスを実現するために実施しています。Web上で作業できることは、出勤せずとも在宅勤務で遂行できます。
テレワークの導入目的は、

① 社員のワークライフバランスの向上
② 人材の確保
③ 育児介護期の社員の勤務促進
④ 遠隔地での雇用の実現
⑤ BCP(災害時等の事業継続)対策
⑥ 生産性の向上
⑦ コスト削減

です。
企業の利益の源泉はもちろん、モノやサービスですが、それを生み出すのは人財です。モノやサービスの付加価値向上にはどれだけ人財の持つ能力を最大限に発揮するかが求められています。働き方改革は企業活動を永続的に行うためにも必要不可欠です。その有効な手段がテレワークであり、特に①〜④の目的達成が企業経営を強固にするものです。

わが国ではテレワークが導入期でもあり、トライアルで始める企業が増え始めています。そこでテレワーク導入をうまく進めている企業の事例を2社紹介します。
(1) ユニリーバ・ジャパン
「WAA」は働く場所・時間を社員が自由に選べる制度です。
• 上司に申請すれば、理由を問わず、会社以外の場所(自宅、カフェ、図書館など)でも勤務できます。
• 平日の6時〜21時の間で自由に勤務時間や休憩時間を決められます*1。
• 全社員が対象で、期間や日数の制限はありません*2。

「WAA」の導入により、たとえば次のような働き方が可能になります(図1)。

図1

■ 導入の背景
ユニリーバは、ダイバーシティ(多様性)の推進を重要な経営戦略の一つと位置づけています。すべての社員が自分らしく働きながら、一つのチームとして最大限能力を発揮することが、ビジネス成長の基盤だと考えているからです。そのため、日本でも早くから採用・昇進の際の機会均等を徹底するとともに、多様な働き方ができる制度・環境の整備を進めてきました。在宅勤務制度やフレックスタイム制度は、性別や年齢を問わず、多くの社員に活用され、ユニリーバ・ジャパンの高い女性管理職(課長職以上31%、2016年6月現在)にも貢献しています。
(参照:ユニリーバ・ジャパンHP
https://www.unilever.co.jp/news/press-releases/2016/WAA.html)

(2) 日本IBM
■ One IBM
IBM はグローバルに加速するビジネスのスピードと競争環境の変化に対応するため、「One IBM」というスローガンを掲げ、世界140社以上ある法人のビジネスプロセスを一つに統合した企業形態である「Globally Integrated Enterprise( GIE、地球でひとつの企業)」の実現に向けて、経営変革に乗り出したのです。GIE によって、各現地法人の機能を統合し、「経営資源の最適化」を推進したために、社員は国を超えて仕事をするようになりました。
■ 導入の背景
IBMにとってのワークスタイル変革は、One IBMを実現するために場所と時間の柔軟性の確保が必要となったのです。
■ ワークスタイル変革のポイント
① 目的を明確にする
One IBMとなって仕事をするようになると、コミュニケーションをとる相手と時差や勤務場所の違いがあるため、深夜や早朝に業務を行ったり、Web 会議などで打ち合わせを行う必要が出てきます。それに対して IBM は、社員の勤務時間と勤務場所に柔軟性を確保することで対応しました。ここで留意すべきことは、企業がワークスタイル変革を考える際には、「ワークスタイル変革ありき」ではなく、会社としての目的をまず明らかにする必要があります。目的を明確にして、そのために制度やシステムを整備する、そういう順序で進めることが重要です。
② コミュニケーション基盤は皆が日常的に利用できるようにする
会えない社員とスムーズに仕事ができるようにするためには、コミュニケーションおよびコラボレーション基盤の整備が大変重要です。IBM では現在5種類のコミュニケーションツールを使って仕事をしています(図2)。


こうしたコミュニケーション・コラボレーション基盤は日常的に社員全員が利用することがポイントです。特定の事業部や役職者、在宅勤務者に限ってしまうと、使い分けが煩雑になり、蓄積される情報が限定され、やがて使われなくなってしまいます。皆が日常的に利用できるようにすることが極めて重要です。

③ 働く場所は仕事に応じて積極的に使い分ける
日本IBMでは現在、5種類のワークプレイス(働く場所)があります。

このように複数の選択肢が用意されており、社員には積極的に使い分けることが求められます。明確な目的意識を持って、毎日の仕事を自分で組み立て、どこで仕事をするのが一番効率的かを考える必要があります。仕事の内容は日々変わるため、上司が部下に指示するのは現実的ではなく、社員が自ら考え、使い分けないとうまくいきません。加えて、全社員に利用機会が公平に与えられることも重要です。そうでないと、テレワーク適用者が他の社員に気兼ねして、テレワークを使いづらくなってしまいます。

④ 自律的に仕事ができるように社員が意識を変える
日本IBM では、ワークライフバランスを重視し、人事制度を変えてきています。「仕事と生活のバランスへの考慮が必要」とした上で、勤務場所や勤務形態に柔軟性を認めるe-ワーク制度の推進やライフステージの変化をフレキシブルにサポートするさまざまな制度を通じて、社員のより良いワークライフバランスを促進しています。制度には、以下のものがあります。

勤務制度の運用では、会社よりも社員に多くのことが求められます。テレワークは自分一人で仕事をするため、結果を出すように自己管理が必要になります。IBM の経験上、自律的な仕事の仕方はキャリアが浅い場合には、かなり困難です。One IBMの変革を始めた当初はさまざまな試行錯誤がありましたが、10年以上経った今ではすっかり定着しています。その中で大きく変化したのが個々の社員と管理職との関係です。One IBM 以前は管理職が日常業務を管理し、業務目標を設定していましたが、現在はコーチングに徹しており、業務目標は社員と共に設定するようになっています。

■すべての出発点は会社を変えていこうという強い想いを持つこと
このようにワークスタイルを変えることによって、IBM の社員は効率的に仕 事ができるようになりました。例えば埼玉県の和光市に住んでいる社員が午後1時に四谷(東京都新宿区)でお客様と打ち合わせがあるとすると、以前は業務開 始時間に本社(東京都中央区)に出勤し、打ち合わせ後も本社に帰社していたため、通勤を含めて移動に約130分も費やしていました(図3)、しかし、池袋のサテライト・オフィスを使うようになってからは約70分で済み、約60分も移動時間を短縮できるので、明らかに一日の業務効率が上がります。

テレワークでは皆が利用できる機会と権利を持つ「公平性」や、災害時などの特殊な状況ではなく日常的に使う「慣れ」、諸制度や評価を含めたきちんとした「運用」が重要になります。これらを踏まえた上で、ワークスタイルだけでなく、経営戦略や企業文化、経営理念なども含めて総合的に見直していく必要があります。同時に社員から経営者まで全員が、自らを変える、会社を変えるという意志をもつことが重要です。
(参照:「IBMのテレワーク運用事例に見るワークスタイル変革のポイント」IBMコラボレーション・ソリューション)

この2社ともに働き方改革を経営戦略として位置づけており、単に手段だけが先行していないことに注目すべきです。目的意識が明確になればなるほど、目標達成は現実のものとなります。後日アップ予定の「テレワーク(3)」では実際の在宅勤務を上手く行っているビジネスパーソンの事例を踏まえて、在宅勤務のエッセンスをお伝えします。

マイクロラーニング

ATDで語られていた言葉その2は、
「マイクロ・ラーニング」です。

ATDで行った調査では、
38%がマイクロ・ラーニングを既に活用しており、
42%が将来的に取り入れたいと考えています。
モバイルのビデオがすべてのモバイルデータの
50%を占めているというデータも上がっていました。

2019年までに3/4のデータが、
ビデオからくるといわれています。
マイクロ・ラーニングでも、
ビデオが一番よく使われているやりかたです。
ビデオをみる方が、文字を見るよりも
訴える力は6万倍。

これから2020年までに40歳以下は
労働力として50%を占める。
またどんどんソーシャルメディアを使った人が
増えていく。『ジェネレーションZ』です。
ジェネレーションZは一日に15.4時間,
モバイルに接している。

とするならば、ラーニングのあり方も
ずいぶんと変わって行くのだろうな、
と思います。

この数字はつらい・・

先日の日経新聞に掲載されていた
「熱意ある社員6%のみ」という記事には、
愕然としました。

以下、一部抜粋します。

『世論調査や人材コンサルティングを
手掛ける米ギャラップが世界各国の企業を対象に
実施した従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査によると、
日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しか
ないことが分かった。米国の32%と比べて大幅に低く、
調査した139カ国中132位と最下位クラスだった。

これだけでも驚きですが、さらに以下の記事が!

『企業内に諸問題を生む
「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合は24%、
「やる気のない社員」は70%に達した。

うそだろう、ここまでひどくはないだろう、と
思いたい・・。

どうすれば改善できるのか?

「主な原因は上司にある。
上司の言ったことを、口答えせずに
確実にやれば成功するというのが
従来のやり方だった。このマインドセットを
変えないといけない。上司と部下が一
緒になってどう結果を出すか、
部下をどうやって成長させていくかを
考えることが上司の仕事になる」

「それには部下の強みが何かを
上司が理解することだ。
これまでは弱みを改善することに
集中するのが上司の仕事だったが、
得意でないことが強みに変わることはない。
無気力な社員の半数は、自分に合っていない
仕事に就いている。
合った仕事に変えるだけで、
無気力な社員を半分に減らせる」

強みを認め合い生かし合うチームづくり。
ここでも課題ですね。

アジャイル

ATDが終わり、昨夜帰国しました。
4日間を振り返りながら、
早速実践していきたいと
思ったのは、「アジャイル」。

アジャイルという言葉には、
「素早い」や「俊敏な」といった意味があり、
もともとはソフトウェアの開発などで
用いられています。

VUCAと呼ばれる複雑性や
不確実性の高い時代において、
企業が時間をかけて最適解を探したり、
完成度を高めてから行動に移すのでは、
時間もかかりすぎ、タイミングを逸して
しまうことにもなりかねません。

まずはトライ!ということで、
ラフ案をもとに積極的にチャレンジを行い、
失敗から学び、顧客やメンバーの声に
耳を傾けながら、自分たちのやり方を変え続け、
価値を創造していく、経営のあり方です。

いま、新たに着手し出していることが
二つありますが、綿密な計画をを立てたとて、
VUCAな時代には、どうなることかわかりません。
まずは動いてみることで、気づけることや
新たなヒントが見えることもあるはず。

アジャイルが、新たなチャレンジに向けて、
背中を押してくれました!

2017年7月開催の公開セミナー情報を追加更新しました

2017年7月開催の公開セミナー(2件)を追加しました。

《7月25日(火)》女性時短勤務者のための「業務効率化実践セミナー」 日本能率協会(東京)担当:菓子田 圭子

《7月27日(木)》事務業務のミスゼロ仕事術セミナー 主催:日本能率協会(東京)担当:鶴田 理絵

その他はこちら⇒ 公開セミナー一覧

今年のトレンドが見えてきた?

ATD3日目が終了しました。
情報交換会では、今年のATDでよく出た
言葉を共有しました。
以下羅列します。

アジャイル  
トラスト   
エンゲージメント  
心理的安全
トラスト
アジリティ
ハピネス
オキシトシン
インサイト
アジリティ
マインドセット
インフォグラフィック
マイクロラーニング
VUCA
ダイバーシティインクルージョン
ソーシャルラーニング
スペース
エンゲージ
トランスフォーメーション
ミレニアル

VUCAの時代において、
まずは小さくスタートアップし、
修正していく「アジャイル」は
不可欠であること。
100%完璧を目指すのではなく、
やりながらら修正することの重要性を
語るセッションがたくさんありました。

また、変革というメッセージは、
今年も出てきましたが、
去年は「リーダーが安心安全な場をどう作るのか」
というスタンスでのメッセージが多かったのに対し、
しかし、今年は「自分がどう変わるのか」
という切り口のメッセージが多かったことも
印象的でした。

さあ、これから最終日です。

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