多動力

堀江貴文氏の「多動力」読了。
ずいぶんと売れているようですので、
読んでみました。

多動力とは、
いくつもの異なることを
同時にこなす力のこと。

・多動力がある人は、次から次に興味が移り変わってしまい、
 まったくもって落ち着きがない
・モノは忘れる、なくす、不注意でケガさえもしてしまう
・やるべきことをしていないのに、やりたいことばかりしてしまう。

なんだかマイナスの要素が強そうな印象ですが、
これからの時代は、多動力こそがもっとも必要な能力だと、
堀江氏は説きます。
インターネットの時代では
「オープンイノベーション」が前提となり、
あらゆる産業の「縦の壁」が溶けてしまう。

たとえば、新しいプログラムコードを作ったのならば、
それを公開し、みんなで改良したり、
新しい組み合わせを考え、さらに新しいもの
を作るのが「オープンイノベーション」。

『こんな時代においては、
情報それ自体の価値はなくなる。
とにかくチャレンジしようという、
行動力と、アイデアを進化させる力が求められる』。

というくだりには納得しました。
しかし、自分はどちらかというと、
以下の傾向強しです。

「一つひとつの仕事に全力投球せねば不誠実だ」と
考えるバカ真面目が、あまりにも多いことに驚く。
そういう人間ほど仕事が遅く量も質も悪かったりするから
タチが悪い(ギクリ・・)。

相変わらずバッサバッサとキレ味鋭く、
吠えていて、やっぱりとっても面白い本でした!

落ちないリンゴ

着眼点を変えることがいかに大事か。
「落ちないリンゴ」の話を思い出します。

平成3年9月、津軽地方を襲った台風19号の影響で、
収穫直前のリンゴが木から落ちました。
そして、9割がたのリンゴが出荷できなくなりました。
リンゴで生計を立てている農家にとっては、死活問題です。
絶望感でいっぱいになりました。

しかし、若いリンゴ農園経営者の間から提案されたこと。
それは、暴風にも耐えた「落ちないりんご」を、
受験生に縁起物として販売しようというアイデアでした。
一つ1000円。

全国8カ所の神社で販売された[落ちないリンゴ]は
瞬く間に完売し、リンゴ農園の経営は守られました。

9割がたのリンゴが落ちてしまったという“事実”に対して、
落ちたリンゴに目を向け絶望した人と、
落ちなかったリンゴに着眼し、アイデアを出した人。
このちょっとした視点の差が、大きな結果の差を生むのですね!

学びの最先端

本日訪問した京都府立清明高等学校は、
最先端の学びが体現されており、
見学時間中、感動の連続でした。

「学びアンダンテ」という基本コンセプトのもと、
一人ひとりの生徒が、自分のペースで、
ゆっくり・じっくり・しっかり学習し、
自己の成長を実感できる教育を推進されています。
これぞ自己肯定感の醸成。

生徒一人ひとりがタブレットを持ち、
ICTを活用した学習指導がなされています。
タブレットは、1年目は学校貸与、
2年目以降は全員個人購入となります。

自らの課題や進路に応じた自学自習スタイルで、
先生と双方向でやりとりしながら、
「自分に合ったものを選んで、自分のペースで学べる」。
これぞ完全カスタマイズの学びです。

入学時、2度の面談を経て、
自分はどういった方面の力を伸ばしたいのか、
どこに進学したいのか、個々のゴールを
設定するところからスタートだそうです、すごい!

個別学習と一斉学習、協働学習が交わりあい、
柔軟な教育システムが確立されている様に、
感動しました。

校内のレイアウトや色調、空間の取り方、
自然の取り入れ方にも随所に細やかな
配慮がなされていて、これまた驚きの連続でした。

先般ATDで話題になっていた
「マイクロラーニング」や「アジャイル」が
この学校では実践されています。
まだまだ知りたい、清明高校です!

感動

「感動することをやめた人は、
生きていないのと同じことである」。

相対性理論を発見した、
20世紀最大の天才科学者と言われる
アインシュタインの言葉です。

人は日々、創造、発見、新たな出会いなどの
中から、「感動する」ということを繰り返しています。
たとえば知識を身につける、今まで知らなかったことを
知ることができた!と感動する。その知識を
使ってみることでさらなる感動が生まれる。
「使ってみる=行動する」原動力は、「意欲」です。

未来のことなど何一つ決まっていない。
だからこそ、常に新鮮な見方、考え方をすることで、
意欲がわいてくるのでしょうね。
世の中は不確実なことばかり。
脳科学者の茂木健一郎氏によると、
その不確実性を楽しむことで、
脳はどんどん活性化されていくのだそうです。

新しいものに出会うか、出会わないかは、
自分次第。出会うことで感動が生まれ、
脳が刺激され、創造性が生まれる。

その感動を言葉に表現することで、
感動の回路は、これまたどんどん
強化されていくようです。

仕事もプライベートも、新たなチャレンジの連続です。
しかし、その不確実性を楽しんでいくことで、
人生は豊かなものになると信じています!

ストレスを力に変える

ATD基調講演のスピーカー
ケリー・マクゴニガル氏。
スタンフォード大学で心理学の教鞭をとり、
日本で出版されている本も多く、
とても聡明で美しい女性です。
ストレスと上手に付き合うことの
重要性をお話になりました。

『アメリカで3,000人を8年間、
統計をとった結果、前年に
ストレスを感じた人の中で、
「ストレスが健康に良くない」と
信じている人の死亡リスクは、
43%高くなった。
「ストレスは害」と意識して
亡くなった人の総数は約18万人。

しかし注目すべきはそれとは逆に、
ストレスを感じているものの、
さらに健康になった人たちがいる、
その違いは、ストレスを
有害と信じているか、
無害と信じているかの差だと。

だから、「ストレスは万病の元ではない。
有害だと信じることが万病の元だ。」と、
話されていたことが印象的でした。

また、ストレスを感じると
オキシトシンが出るので、
社交的になったり、人にやさしくなれる。
オキシトシンが出ることによって、
癒されたり、他人を気遣うような心になったり、
人を信頼するなどして、
マイナスの気分を何とかプラスにしようと、
体が勝手に動いてくれるのだそうです。

ストレスとは上手に付き合っていきたいですね!

マイクロラーニング

ATDで語られていた言葉その2は、
「マイクロ・ラーニング」です。

ATDで行った調査では、
38%がマイクロ・ラーニングを既に活用しており、
42%が将来的に取り入れたいと考えています。
モバイルのビデオがすべてのモバイルデータの
50%を占めているというデータも上がっていました。

2019年までに3/4のデータが、
ビデオからくるといわれています。
マイクロ・ラーニングでも、
ビデオが一番よく使われているやりかたです。
ビデオをみる方が、文字を見るよりも
訴える力は6万倍。

これから2020年までに40歳以下は
労働力として50%を占める。
またどんどんソーシャルメディアを使った人が
増えていく。『ジェネレーションZ』です。
ジェネレーションZは一日に15.4時間,
モバイルに接している。

とするならば、ラーニングのあり方も
ずいぶんと変わって行くのだろうな、
と思います。

この数字はつらい・・

先日の日経新聞に掲載されていた
「熱意ある社員6%のみ」という記事には、
愕然としました。

以下、一部抜粋します。

『世論調査や人材コンサルティングを
手掛ける米ギャラップが世界各国の企業を対象に
実施した従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査によると、
日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しか
ないことが分かった。米国の32%と比べて大幅に低く、
調査した139カ国中132位と最下位クラスだった。

これだけでも驚きですが、さらに以下の記事が!

『企業内に諸問題を生む
「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合は24%、
「やる気のない社員」は70%に達した。

うそだろう、ここまでひどくはないだろう、と
思いたい・・。

どうすれば改善できるのか?

「主な原因は上司にある。
上司の言ったことを、口答えせずに
確実にやれば成功するというのが
従来のやり方だった。このマインドセットを
変えないといけない。上司と部下が一
緒になってどう結果を出すか、
部下をどうやって成長させていくかを
考えることが上司の仕事になる」

「それには部下の強みが何かを
上司が理解することだ。
これまでは弱みを改善することに
集中するのが上司の仕事だったが、
得意でないことが強みに変わることはない。
無気力な社員の半数は、自分に合っていない
仕事に就いている。
合った仕事に変えるだけで、
無気力な社員を半分に減らせる」

強みを認め合い生かし合うチームづくり。
ここでも課題ですね。

アジャイル

ATDが終わり、昨夜帰国しました。
4日間を振り返りながら、
早速実践していきたいと
思ったのは、「アジャイル」。

アジャイルという言葉には、
「素早い」や「俊敏な」といった意味があり、
もともとはソフトウェアの開発などで
用いられています。

VUCAと呼ばれる複雑性や
不確実性の高い時代において、
企業が時間をかけて最適解を探したり、
完成度を高めてから行動に移すのでは、
時間もかかりすぎ、タイミングを逸して
しまうことにもなりかねません。

まずはトライ!ということで、
ラフ案をもとに積極的にチャレンジを行い、
失敗から学び、顧客やメンバーの声に
耳を傾けながら、自分たちのやり方を変え続け、
価値を創造していく、経営のあり方です。

いま、新たに着手し出していることが
二つありますが、綿密な計画をを立てたとて、
VUCAな時代には、どうなることかわかりません。
まずは動いてみることで、気づけることや
新たなヒントが見えることもあるはず。

アジャイルが、新たなチャレンジに向けて、
背中を押してくれました!

今年のトレンドが見えてきた?

ATD3日目が終了しました。
情報交換会では、今年のATDでよく出た
言葉を共有しました。
以下羅列します。

アジャイル  
トラスト   
エンゲージメント  
心理的安全
トラスト
アジリティ
ハピネス
オキシトシン
インサイト
アジリティ
マインドセット
インフォグラフィック
マイクロラーニング
VUCA
ダイバーシティインクルージョン
ソーシャルラーニング
スペース
エンゲージ
トランスフォーメーション
ミレニアル

VUCAの時代において、
まずは小さくスタートアップし、
修正していく「アジャイル」は
不可欠であること。
100%完璧を目指すのではなく、
やりながらら修正することの重要性を
語るセッションがたくさんありました。

また、変革というメッセージは、
今年も出てきましたが、
去年は「リーダーが安心安全な場をどう作るのか」
というスタンスでのメッセージが多かったのに対し、
しかし、今年は「自分がどう変わるのか」
という切り口のメッセージが多かったことも
印象的でした。

さあ、これから最終日です。