研修講師講座

今日は、”研修講師 養成講座”の基礎編です。
かつては、年に5回は開催していましたが
しばらくご無沙汰していました。

この度、3年ぶりに自社で開催しますが、
人財育成業界の未来を担う、
講師の方々の育成支援は、
大事なミッションだと思いますので、
今後は定期的に開催予定です。

今回参加くださるのは、
社内講師の方、プロ講師・コンサルタントの方と、
参加者も多様ですが、いずれも
企業の生命線である「人財育成」に関わる
重要な役割を担っている方ばかり。

講師には、豊かな人間性と、
人々に勇気とパワーを与える”ありかた”が大切です。
何を言うかよりも、「誰が言うか」。

また、自身の根底に「相手の成長を心から願う想い」が
あってこそ、相手の意識、行動を変えるトリガーに
なるのだと思います。

一人ひとりに関心を向け、目を向け、
教えてやるといった、上から目線ではなく、
小手先の知識を得ただけで研修をやりこなすのもなく、
謙虚に誠実に向き合うこと。
参加者の方から学べることも計り知れないのです。

この講座を通して、こういった心構えや、
伝えるスキル・場回しのポイントなどを
実践を交えながら進めていきます!

今日もどんなご縁をいただけるのか、
楽しみです。

ミスって何?

最終の飛行機で松山にやってきました!
ホテルの部屋から見える松山城の
ライトアップが美しい。
窓を開けると、市電のガタンゴトンという音が
聞こえてきて、気持ちがなごみます。

さて、今日はミスゼロの研修会でした。
ひとたびミスをしてしまうと、、
やり直すという二度手間が発生するだけでなく、
お客様や周りの同僚、関係部署に迷惑をかけ、
場合によっては信頼低下にもつながってしまいます。

仕事には必ず「目的」と「目標」があります。
しかし、環境や情報伝達の不備、勘違い、思い込みなどにより、
本来の目的・目標と、でき上がった仕事との間に
ギャップが起きてしまう。これが「ミス」です。

人はなぜミスをするのか。
ミスには必ず、それを引き起こす原因があります。
そこには、『人』に由来するもの、
『道具』に由来するもの、
『環境』に由来するものがあります。

『人』そのものの思考・行動のパターンによる
ミスが多いのであれば、集中して仕事に
取り組めるように思考を整理し、
仕事の進め方を見直すことが必要です。

『道具』の不備がミスの原因になっていることが
多いのであれば、仕事に使用する道具に
不備がないかを確認し、メンテナンスをする。

『環境』が原因だと考えられるのであれば、
オフィス環境やデスクまわりの環境整備、
メンバー間のコミュニケーション環境の
見直しが必要です。

「ミスは個人的な資質や性格によるものだから防げない」
という思い込みにとらわれず、適切に改善することで、
ミスの発生は限りなくゼロに近付けられますね!

変化に強い組織づくり (コラム2017/12/07)

変化に強い組織づくり

「変化に対する柔軟性」は、現在のマネジメントのキーワードです。 「女性活躍推進」「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性に起因する様々な排斥や区別を取り払い、誰もが対等な関係で関わり合い、社会や組織に参加する機会を提供することを目指す」 )」「変化を素早くキャッチアップする製品・サービス開発体制」「優秀な人財の確保と定着」など、変化への対応力を試される経営課題が山積しています。

組織も個人も「変化に対する柔軟性」を備えることの重要性を認識しているにも関わらず、なかなか変わらないのは、 なぜでしょうか? そして、どのようにすれば、変化に強い組織、個人になれるのでしょうか?

◆変化への柔軟性に影響を与えるメンタルモデル

価値観や経験、文化、慣習に基づいた独自の思考のことを【メンタルモデル】と言い、私たちの思考や判断は、すべて自身のメンタルモデルを基盤にしています。 変化に対する柔軟性が高い人は、「変化は必ず起こるもの」「変化を受け容れ、 対応することでチャンスが生まれる」というメンタルモデルを持っています。 そして、このようなメンタルモデルの人たちが、イノベーターとなります。

一方、変化を嫌い、従来の経験から得たものから 脱却することが難しい人たちがいます。 彼らは、過去の成功体験(あるいは、失敗体験) からの学びを【考え方、判断、行動パターン】として 意識・無意識的に刷り込んでいますので、変化を認め、対応することが容易ではなく、場合によっては 抵抗勢力になります。

問題は、メンタルモデルやその人のパターンが、他者からは 見えないということです。 さらに、自分自身ですら意識していない場合もあります。 メンタルモデルを変えることが難しいのは、そのためです。

◆変化を嫌い、挑戦を避けるメンタルモデルがどのように形成されるのか?

サーカスの象が逃げ出さないための訓練方法をご存知でしょうか?子象を太い杭に鎖でつなぎ自由な動きを制限することにより、象は、鎖の半径内でしか行動できない、鎖を切って自由に行動しようと挑戦するのは無駄な努力である、というメンタルモデルを形成します。すると、象が成長して力が強くなり杭を抜ける状態になっても、杭を抜いて逃走することを試みさえしなくなり、自由な行動を諦めてしまいます。

このように、ストレスの回避が困難な環境に長期にわたって置かれた人や動物は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるのです。このことを、心理学者・マーティン・セリグマンは「学習性無力感」と名づけました。子どもの頃から既成概念に合わないような経験をしたことがない、あるいは、そのような機会がなかったり、機会はあっても挑戦することを許されてこなかったりした人たちは、事例のないことに挑戦することへのリスクを過大評価する傾向が生まれます。

 

◆挑戦を避ける人の免罪符

変化に対応して挑戦することを避けたい人は、以下のような免罪符を持っています。


今まで会社に貢献してきたのだから、現状を評価されるべき
②少しくらい報酬が減ってもリスクを負いたくない
③自分ひとりくらい変わらなくても大勢には影響がない
④自分のやり方を変えることに違和感を感じる。
⑤求められていることは理解できるが、やり方がわからない。

 

変化に強い組織づくりの第一歩

人の言動はメンタルモデルに基づいており、メンタルモデルは、長い時間をかけて形成されたものであること、そして、挑戦を避ける人は、自分なりに正当性のある免罪符を持っていることをご理解いただけたでしょうか?このような理解の基に、変化に強い組織づくりの第一歩を提言いたします。
全員を変えようとするのではなく、上記免疫モデルの③~⑤の人をターゲットに、以下の機会を設定します。

その場合、彼らが懸念するリスクを最小限にとどめて挑戦できるよう、変革に理解のある上司をプロジェクトのスーパーバイザーとして任命し、頻繁にフィードバックができるチームを作ります。
1.会社が置かれている現状と近い将来の社会・業界・顧客の変化について話し合い、危機感を醸成する
2.自身のメンタルモデルを認識し、メンタルモデルが言動に与える影響を理解する
3.変革リーダーとして周囲に影響を与えることにより何が変わるのか、具体的なイメージを持つ
4.変化をチャンスに変えるための問題解決・意思決定スキルを身につける
5.小さなチャレンジプロジェクトを始動
上記「問題解決・意思決定スキル」を活用し、チームとして小さなチャレンジ(改善・改革)を実行する機会を提供する

 

引き算力

将棋界で長年第一線に立つ、
羽生善治棋聖が、史上初の
「永世7冠」を達成しました!
47歳という決して若くはない年齢、
体力の衰えも実感しつつ、不退転の決意で
臨んだ勝負だったと。

20代は「読む力」、30代は「直観力」、
そして40代は?という記者の問いかけに、
「無駄なことを省いて、引き算で考えることが大事」
という”引き算力”という言葉を
挙げていらしたことが、印象的でした。

「引き算=減らすこと」だと思いがちですが、
減らす、という意味だけではなく、
「新たな価値を生み出す引き算」もあるのですね。

禅、茶道、俳句に和食。
どれもシンプルにすることで、
その価値を高め、私たちの心に
訴えかけてくれます。

引き算こそが、実は私たち日本人の
伝統の中に息づいているものであり、
強みなのかもしれません。

周りを巻き込む

東京の朝は快晴、
今日は少し暖かい1日になりそうですね。

さて、今日は半年間の改善活動発表会。
事前に送られてきた資料を拝見しながら、
皆さんの活動に想いを馳せています。

周りを巻き込みながら、楽しく、
効率的に仕事に取り組める方法を実現。
成果も着々と上がっている様子です。

改善リーダーには、メンバーと一緒にゴールの絵を描き、
そこに至るシナリオを紡ぎだす力が必要です。
ゴールに到達するのに何より大事なことは、
実現のために必要な能力、資源、情報を持っている人々を
巻き込んでいく「巻き込み力」が大切になってきます。

”役職や権限がない・・・”
だったらあきらめるのではなく、
役職や権限のある人を巻き込んでいく。

”周りが聞く耳をもたない・・・”
であれば、相手がなぜ聞く耳をもたないのか、
相手を理解することから始めてみることです。
無理やり相手に押し付けても、
主体的にやってみよう、という気持ちは生まれません。
時間はかかっても、相手と対話することを大事にする。

”経験やスキルがない・・・”。
ならば、今置かれている状況こそ、
経験を積んだりスキルを磨くチャンスです。

リーダーシップとは、自分が自ら動く、ことから始まります。
人を巻き込むためには、まずは自分が
逃げることなくあきらめることなく、
自らも動き続けることで、
周りの人々を巻き込み動かす力に他なりません。

自分の中に小さなリーダーシップの芽はあります。
一歩づつ歩むこと、小さなことを積み重ねること、
自分が動くことでほかの人々を動かすリーダーシップは、
今、どんな立場からでも踏み出していける。
そんなことを実感する朝です!

振り返りと集中

予防学者、石川善樹氏と、
宗教学者、釈徹宗氏との対談記事を読了。

最初に論じているのは、
現代人の集中時間はどんどん短くなっていて、
連続して集中できる時間は、ほぼ8秒!
金魚の集中は9秒続くのに、
それ以下だといいます・・。

ついついスマホに手がのびて、
ネットにアクセスし、はまり込んだり、
絶えずSNSをチェックしたり。
そこからまた刺激が入るので、ますます
集中できない。

また、昔の農作業は日が沈むと
やめざるを得なかったが、
頭脳労働は家でもできるので、
脳内では、いつまでも仕事が終わらない。
だらだらやると、脳のリカバリーも効かず、
どんどん疲弊してしまう。
そこで大事なのが、「振り返る」時間。
脳は1日を振り返り、明日はこうしよう、
というところまで整理できて、
初めて今日の仕事が終わったと認識します。
明日、やるべきことを整理しておけば、
翌日も集中できるのだと。

また、ハーバードビジネススクールの先生は、
「1日の仕事を終えたら、必ずその場で振り返り、
最も印象的だったことを1行でも書くこと」を
推奨しているといいます。
これが5日たまると何らかの気づきがある。
何の感情も生まれない、が続いたら、
惰性になっているかもしれないので、
何かを変えた方がよい。

人間は感情の生き物なのに、
そこを無視し、「やるべきこと」ばかりを
やっていると、心がどんどんつらくなり、
依存や逃避が起きることも。
さらには、気を紛らわしているだけでは、
心身に破綻をきたすこともあるかもしれません。

1日の振り返り習慣。
大事ですね!