ホメオスタシス

人間に備わっているホメオスタシス(恒常性)。
ケガをしたら修復し、風邪をひいたら熱が出て汗をかき、
ウイルスが侵入したら、免疫システムが病原菌を攻撃する。
体を普段の状態に戻そうとするこの力のおかげで、
健康に生きていけるのです。

これは心においても同様だそうで、
コンフォートゾーンに留まろうとする。
確かに普段と違うことをするのは、
居心地の悪さや、不安を感じてしまいます。
新しいことへのチャレンジは、恐れや緊張も伴います。
となると、そもそも人とは、”変化を好まない”、とも言えます。

しかし、変化とは創造へのプロセスです。
「恐れ」とは、創造の兆し。
変化、というよりは新たな創造、ということに
焦点をあてると、創造的な未来につながるのですし、
そのプロセスを楽しんでみたいものです!     
         

情報

「情報は、一番熱くなっている
人の所に集まってくるんです。
こういうことをしたいと思って、
熱くなっていると、人に喋るし、
目いっぱい行動するから、
その分、多くの情報が入ってくる。
情報の量が、仕事の質を決定するのです」

「なぜ判断を間違うかといえば、
情報が足りないからです。
十分な情報が揃っていれば、
どんな人でも判断を誤ることはない。
要するに優れた人がよい判断をするのではなく、
優れた人は、必要な情報を十分に持っていて、
その中で判断するだけだというんですね」

情報、本当に大事です。
そして、情報が集まってくるような、
自分でありたい、とも思います!

       
         

うつぐみの心

先週末、沖縄の離島である、
石垣島と竹富島に初めて行ってきました。
どちらもゆーるい空気感。
人々のホスピタリティあふれる対応に、
癒されること多し。
しかし、一本筋が通った厳しさも、
感じられる旅でした。

特に竹富島には、古き良き日本の原風景のような、
景色が広がっています。
牛車で周遊するのは、真っ白な砂を敷き詰めた小道。
赤い瓦屋根とサンゴでできた石垣。
そして、濃いピンクが鮮やかなブーゲンビリアが
咲き乱れています。
青い空とのコントラストがあまりに美しく、
この風景にすっかり魅せられました。

港ちかくにある、島の歴史と伝統を展示している
ゆがふ館の方に、島のことを
いろいろと教えていただきました。

「うつぐみの精神」。
“うつぐみ”とはみんなで協力する心。
自然の影響を受けやすい周囲9.2kmほどの小さな島では、
人と人との協力や繋がりなくして、
日々の暮らしは立ちゆきません。
そういった自然環境の厳しさがあったから、
生まれた精神性のこと。

また、祖先から受け継いだ伝統文化と、
美しい自然環境を後世へ引き継いでいくために
竹富島憲章が定められています。

保全優先の基本理念であり、『売らない』
『汚さない』、『乱さない』、『壊さない』
『生かす』という5つの基本理念がベースです。
自分の持っている土地であったとしても、
独断で売ることはできません。

こうしたことを大事にされているからこそ、
この美しい、竹富島が今なおあるのだなあ、
と思います。

今回は日帰りでの慌ただしい訪問でしたが、
次回は民宿に泊まり、島の方の話を聞きながら、
代々島に受け継がれてきた島の文化や伝統に対して、
理解を深めていきたい、と思うのでした。

改善

今週は改善研修やセミナーの日々でした。
よく耳にするのは、内部統制やコンプライアンスが強化され、
業務手順は煩雑になっているが人員は減っており、
一人あたりの業務量は格段に増えているということ。
目先の改善はもはや通用しないと、
行き詰まりを感じている職場も少なくありません。

この閉塞感から脱却するためには、
固定観念や既成概念にとらわれず、
仕事のやり方を大胆に見直すことが必要です。
改善の8原則を基に、廃止、削減、標準化、機械化、
容易化、計画化、同期化、分担検討の8つの視点から、
現状のムダを見つけてみることです。

例えば「廃止」の視点で考えるなら、
「この業務をやめたら何が困る?」
「この書類をなくしたら何が困る?」という
問いかけから始めてみるのもいいかもしれません。
これまでの常識を疑うことで、
仕事のやり方を大胆に改善するための糸口を
見つけることができたらいいですね!

信用

先日の研修で「信用」ということについて
お話をしましたが、思い出すのは、
コクヨ創業者の方の言葉です。

『人の信を得るということ、
つまり信用を築き上げるということは
一朝一夕にはできません。

創業して間もない企業や中小企業は、
何とかして信用のある企業と、
いわれるようになりたいと、
トップから社員まで、
大変な努力を続けています。

こうして真剣な努力を続けていると
その成果が上がってきて、
信用のある会社だといわれるようになります。

問題はその後です。
ある程度信用ができてくると、
それを使い始める。
会社や社員の姿勢が、
だんだん高くなってくるわけです。

信用されていることに甘えて、
「これくらいの無理はきいてもらっても」と、
信用を使い出すと、長い年月をかけ、
血のにじむような努力によって
蓄積してきた信用が取り崩されてしまう。

先代はこのことを戒めて、
次のように言いました。

「信用は世間からもらった切符や。
十枚あっても、一枚使えば九枚になり、
また一枚使えば八枚、といった具合に減ってしまう。
気を許すと、あっという間に信用がなくなってしまう。
特に、“上が行えば下これを習う”で、
上に立つ者ほど注意しなければいけない」と』。 

まさにですね。
身を引き締めていきたいです。

空欄をつくる

「知的労働においては、”時間の活用と浪費の違い”は、
成果と業績に直接表れる(P.F.ドラッカー)」。

『大事なことを考えるのは、
2時間程度の長さがほしい。
1日にまとまった2時間枠を
いくつ確保できるか?
これが成果を左右する。

スケジュール表を埋めるのではなく、
空欄をつくることが大事。

そのためには、まず時間の使い方を「記録」し、
ムダを「捨てる(やめる)・人に任せる」。
さらには、残った業務を予定表に再配置し、
時間の塊を作る。

空欄をつくる発想が身につけば、
時間の使い方も変わる』。

おっしゃるとおり!と大いに納得です。
マグロ的性分なので、ついついスケジュールを
埋めてしまうことに喜びを感じがちですが、
空欄を作るということを
心がけてみたいです。

リーダーシップその2

先日、セミナーに参加くださった
入社2年目の方は、上司や先輩へ
どんどん働きかけて、
影響力を発揮している方でした。
これぞリーダーシップの発揮!

ちいさなことからコツコツと、
の例がいくつもあって、
「微の集積」です。

まずは『ペンの標準化』。
文具屋で、1時間かけて「書きやすいペン」を厳選。
ペンの書き心地一つでも、業務の生産性につながるからだと。
そのペンを周りの人にも使ってもらうことで
その良さが伝わり、今や彼が選んだペンが、
その部門の標準商品になっているとのことです。

次に『5Sの素晴らしさを啓蒙』。
5Sを行うことで、どんな素晴らしい未来が
実現できるのかを周りの方に熱く語っているそうです。
そのことに啓発され、5Sに取り組む方も
少しずつ増えているのだと。

素晴らしいなあ、と思います!

リーダーシップ

リーダーシップといえば思い出すのが、
ソニーの創業者、井深大氏が語ったリーダー論です。
この話を思い出すたび、胸が熱くなります。

ソニーの社長時代、
最新鋭の設備を備えた厚木工場ができ、
世界中から大勢の見学者が来られました。
しかし一番の問題だったのが便所の落書きです。

会社の恥だからと、
工場長にやめさせるよう指示を出し、
工場長も徹底して通知を出した。
それでも一向になくならない。

そのうちに『落書きをするな』
という落書きまで出て、
私もしょうがないかなと諦めていた。
するとしばらくして工場長から電話があり
『落書きがなくなりました』と言うんです。
『どうしたんだ?』と尋ねると、
『実はパートで来てもらっている便所掃除のおばさんが、
 蒲鉾(かまぼこ)の板2、3枚に、
“落書きをしないでください
ここは私の神聖な職場です”
と書いて便所に張ったんです。
それでピタッとなくなりました』
と言いました。

井深さんは続けて

「この落書きの件について、
私も工場長もリーダーシップをとれなかった。
パートのおばさんこそがリーダーだった。
リーダーシップとは上から下への
指導力、統率力だと考えていましたが、
誤りだと分かったんです。

以来私はリーダーシップを
“影響力”と言うようにしました」。

リーダーシップとは、指導力、統率力、
だけではなく、その人の「仕事に向き合う姿勢」や、
「あり方」そのものもリーダシップになるのだと
深く納得したのでした。

否定する

大阪→兵庫→福井→名古屋→東京の行脚も
いよいよ終盤戦です。
雨で新幹線が遅れないようにと願っていましたが、
まもなく東京に着くようで、一安心です。

自分たちが最高だと思ってやっていることを
真っ向から否定しないと、
新しいものは生まれてこない」。
(飯田亮 セコム創業者)

今までやってきたことを否定するというのは、
なかなかに、勇気の要ることですが、
今は、どうやらそういう節目に来ているように
思います。

安住することなく、挑戦し続けていきたいものです!