東京は、すっかり人出が戻っている感ありです。
屋外マスク不要説の影響か、外している人もちらほら。
一気に潮目が変わって来たように感じます。
さて、5月19日の日経新聞社説。
一部引用します。
『日本の職場が元気を失って久しい。
労働生産性は主要7カ国(G7)のなかで最も低く、
働く人の仕事に対する熱意を示す「エンゲージメント」指標でも
国際比較で下位を低迷する。日本企業は成長力の回復に向け、
人的資本を重視した経営にカジを切るときだ。
経済産業省が5月に「人材版伊藤レポート2.0」と題する
報告をまとめたのも、従来型の人事システムが制度疲労を
起こしているという問題意識からだ。
報告を監修した一橋大学の伊藤邦雄名誉教授は
「今や企業価値を決めるのは有形資産ではなく無形資産だ。
その無形資産の中核は、紛れもなく人材だ」という。
人材の力を最大限引き出すためには何が必要か。
一つのカギは自律性の向上だ。組織のいいなりではなく、
配属やキャリア形成を自分で選べるようになれば、仕事への熱意は大きく高まる。
(中略)
世界の投資家は近年、人材の質についての情報に関心を強めている。
それが業績の先行指標になるからだ。
社員が生き生きと働く会社は成長し、そうでない会社は伸び悩む。
「利益を生み出す源泉は人だ」という当たり前の認識が、
株式市場にも浸透しつつある。
経営者や組織のリーダーには自らの職場が活気づいているか、
それとも沈滞しているかを常に自問し、手立てを講じる責任がある』。
政府は企業に対し、従業員の育成状況や多様性の確保といった
人材投資にかかわる19項目の経営情報開示を、今夏から求める見込み。
これまた一気に、潮目が変わってきたように思います。