ホメオスタシス

人間に備わっているホメオスタシス(恒常性)。
ケガをしたら修復し、風邪をひいたら熱が出て汗をかき、
ウイルスが侵入したら、免疫システムが病原菌を攻撃する。
体を普段の状態に戻そうとするこの力のおかげで、
健康に生きていけるのです。

これは心においても同様だそうで、
コンフォートゾーンに留まろうとする。
確かに普段と違うことをするのは、
居心地の悪さや、不安を感じてしまいます。
新しいことへのチャレンジは、恐れや緊張も伴います。
となると、そもそも人とは、”変化を好まない”、とも言えます。

しかし、変化とは創造へのプロセスです。
「恐れ」とは、創造の兆し。
変化、というよりは新たな創造、ということに
焦点をあてると、創造的な未来につながるのですし、
そのプロセスを楽しんでみたいものですね。

人は縁の中で生きる

『生きているということは、
誰かに借りをつくること
生きているということは、
その借りを返していくこと

誰かに借りたら、誰かに返そう
誰かにそうしてもらったように、
誰かにそうしてあげよう

誰かと手をつなぐことは、
そのぬくもりを忘れないでいること

巡り合い、愛し合い、
やがて別れのその時、
悔いのないように今日を明日を生きよう

人は一人では生きてゆけないから
誰でも一人では歩いてゆけないから』

この詩を読んで、これまでどれだけたくさんの方に
縁をいただき、お世話になってきたことかと思います。
人は皆、縁の中でしか生きられないと、
つくづく思います。

傲慢になることなく、時折この詩を読み、
自分を省みたいです。

AIがもたらすこと

本格的なAI時代到来は、2020年。
そんな記事を読みました。

『スマートフォンのように、
新しいテクノロジーが脚光を浴びて、
「当たり前」になるまでには、
およそ7年かかると言われているが、
AIブームのきっかけである、
ディープラーニングが話題になったのが、
2013年なので、その7年後が
2020年』というわけです。

筆者のリバネスCEO丸幸弘氏は、
「AIが人の仕事を奪うことはなく、
むしろAIは人が担ってきた
”苦役”を肩代わりしてくれる存在だといいます。
AIはきっちりとしたことが得意な機械学習。

情報や数値の整理整頓をAIが担ってくれることにより、
人がより、人らしさを発揮できる方向に
シフトしていくということは、
人の価値はむしろ上がっていくのだ、
という言葉には、勇気づけられます。

たとえば、人と人のつながりを実感できるような対応や、接客。
もやもやした何かについて、ああでもない、こうでもない、と、
ぼーっと物思いにふける、というようなことが、
これからの人にとって、極めて重要な仕事になっていくのですね。

指は自分に

「自分が失敗したと感じたことと、
どう向き合うかは大切だと思う。
人との付き合いにも当てはまると思うが、
うまくいかなかった原因をどこに向けるのか。

うまくいかなかった原因を、最初に自分以外の
第三者に求めてしまう人はなかなか前へ進めない。
まずは自分に何が足りなかったかを問うべきだろう。
それができて初めて失敗を次への力に変えられるし、
その人自身の成長を自ら促すことができるのではないだろうか」

競争を経験してきた世代も、不惑を迎え、
リーダーシップや組織論に悩むことが多くなる。

「人を見極め、導きながら人を動かす、
ということはとても大変なことだろう。
人の上に立つ立場は日々神経をすり減らしていくことになる。
人に使われる立場は、思うようにできない
ストレスを抱えていることが多いだろう」。

「言えることは、それぞれの立場にそれぞれの苦労が
存在するということだ。上の立場の人間は下の立場の人間に
敬意を払う。下の立場の人間も上の立場の人間に対して敬意を払う。
そのような関係を構築するには、いろいろなことへの意識が
高くないとできないうえに、時間もかかるから、
とても難しいことだが、それができたらその組織はとんでもなく強いだろう」。

イチローの言葉です。

脳の仕組みを知る

医療現場で脳のリハビリに従事し、
脳科学の知見を深めてきた
作業療法士、菅原洋平さんの
執筆記事は、実践的で面白いです。

脳の基本は、「脳は臓器である」
ということをまずはちゃんと認識すること。
胃がもたれるなあ、と感じたときには、
少し食事を控えたりするけれども、
脳に対しては、「いくらでも生産性は
向上できるはず」と、詰め込みすぎてしまいがち。
これでは却って非効率です。

また、仕事をサクサク片付けるためには、
「環境整備」が脳の効率を左右するといいます。
脳内では、私たちが何かをみるたびに、
「やるかやらないか」という選択が
無意識に行われています。
この無意識の選択には、実は大量のエネルギーが
使われているのだと!机の上に多くの資料が積んであるだけで、
肝心の仕事に取り掛かる前からすでに脳は
疲れはじめているのです、これはまずい!
そのようなムダな努力を回避するためには、
「余計なものは見ない」を徹底することに限ります。

5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけは、
まさに余計なものを観ないための環境整備。

わずかな隙間時間についついスマホを
見てしまうのも、時間の有効活用どころか、
「寸暇を惜しんで脳のエネルギーを消費している」
という状態に陥っているのだそうです・・。

ちゃんと脳の仕組みを知っておくこと、
大事ですね。

自力と他力

高野山で、”自分の拠りどころを見つめる”
豊かな時間を過ごし、1週間が経ちました。

分刻みで慌ただしく過ぎていく日常は、
思考が常に動いていますが、
高野山の時間は、「今ここ」に
瞬間瞬間向き合える、とても贅沢な時間でした。

朝の勤行から始まり、お坊さんのお話、
そして阿字観という名の瞑想。
高野山の空気は澄んでいて、
緑が美しく、青い空がまぶしい。
手入れされた宿坊、庭には、
人の想いが込められています。

1200年前、この地を拓いた
空海さんの想い。

3月に室生寺に行った折、
何百段もある階段を自力でゼイゼイと
言いながら登りましたが、
その先に待っていて下さっていたのは、
絶対他力の阿弥陀如来でした。

自分でやるのは、達成したときの
充実感がありますが、
絶対他力とは、ただ信じて委ねること。
しかし、その方が圧倒的にレベルが高いのですね。
自力の先には他力がある。

これまでの人生、自分が頑張れば何とかなる!の、
「馬車馬系」で来ましたが、
大いなるものに「委ねる」ことも大切だと。
そんなことを思った、高野山での時間でした。

本質を突いた言葉

「九つまで満ち足りていて、
十のうち一つだけしか
不満がない時でさえ、
人間はまずその不満を
真っ先に口からだし、
文句を言い続けるものなのだ。

自分を顧みてつくづくそう思う。
なぜわたしたちは不満を後まわしにし、
感謝すべきことを先にいわないのだろう」
(三浦綾子氏)

何度読んでもこの言葉には、
ハッとさせられます、まさにだと!

感謝することもたくさんあるのに、
そこには目がいかずに、
足りないところ、不満なところに
まず目がいってしまう、というくだり。
私も自分を省みて、そんな風に思います。

視点を変えることで、目の前に
起きている事象に対して、
幸福感が溢れてくるはず。

解釈力

眼の前に起こった出来事に対して、
自分はどのような解釈をするのか?
この「解釈力」が人生を決めるといっても
過言ではありません。

逆境やトラブルのとき、
ついつい天を恨んだり、周りのせいに
したくなります。

しかし、解釈が濁るときは感情に流されていて、
他人に責任転嫁しようとし、
小さなエゴが動いているときです。
人生に対する問題に”正対”し、
「すべては自分に原因がある」と思い定められたとき、
その覚悟を持てたとき、大いなるものの力を感じ、
人間は触れ伏すのだと。

直接的には自分に原因がないことでも、
”自分の心が引き寄せた”、とらえることがきるとは、
とても大切な人生の糧となる。

すべての出来事を自分で引き受ける。
しかし、逃げてしまったり、
責任を転嫁しては、
人間としての成長はない。

「やっぱり自分の心の姿勢に原因があった」と
思い定められたとき、コトは動き出すのですね。

人とのご縁

17年前、個人事業をスタートしたばかりの頃、
とてもお世話になった、宇部の社長と専務。
独立したばかりで、実績もほとんどない状況でしたが、
「君にリーダー育成を任せる」ということで、
スタッフの育成を全面的に任せて下さいました。

「リーダーを育成するのであれば、
藤井さん自身もリーダー経験がないと、
皆の気持ちはわからないだろう。
チームで何かをやる、ということを
経験することで、喜びもしんどさも大変さもわかる。
それが講師として一皮むけることにつながるはず」。

そんな言葉もいただきました。
経営者としての後姿も学ばせていただきました。
それ以来、長きにわたってご縁をいただいています。

さて、昨日は岡山で講演でしたが、
終わったのちの懇親会で、
同じテーブルに座っていらした社長が、
「15年ほど前、宇部の○○社長の
ご縁でお会いしましたね」と、その時のことを
覚えて下さっていました!

人とのご縁が人生を拓き、
人と人との関係性の中で、
人は成長させていただけるのだと
つくづく思います。
ありがたきかな、人とのご縁。
そんなことを思う夜でした。

今日はストーリーテリングを
ナビいただきます。
今ここ、が大事なので、
準備や構成を考えるのは不要とのことですが、
徒然なるままにこれまでのことを思い起こしていると、
いろんなことがつながる感じがしました。