生産性を上げるアイデア その2(コラム2017/01/26)

小学校の教育現場から学ぶ「眠育」

茨城県石岡市立小桜小学校では、眠育の一環として午睡タイムを設けています。「これから午睡タイムを始めます。カーテンを閉めて電気を消しましょう」。週2日、午後0時55分に全校生徒96人が一斉に机にうつぶせになり、昼寝をする。同校が昼休みに15分間午睡タイムを設けたのは2015年9月。児童からは「掃除や午後の授業がすっきりとした気持ちで受けられる」と好評だ。教師も「児童の集中力が増した」と効果を実感しているという(2017年1月13日の日本経済新聞朝刊)。
人間の生理的メカニズムとして、1時から2時ごろにかけては眠るように本能づけられています。眠気を防止するにはデスクの上で昼寝をすることです。15分間の睡眠で2〜4時間程度の眠気を防止する効果があります。午睡したい人に対し、全社的な取り決め事項として「消灯する」「静かにする」等の対策も必要です。
昼寝をすることにより、
①眠気がなくなり、集中力を持続できる。
②疲労回復効果は、通常の睡眠に比べて約3倍。
③ストレスを解消する。
④ミスが減少する。
⑤睡眠は創造力、記憶力を高める。
の効果があるとされています。
よりよい睡眠と生活習慣の向上につなげる眠育は大人も学ぶべきものです。特にスマホ、TVでの夜更かしが原因で仕事上のミスは必ず発生します。勤務時間帯以外の時間の使い方に対する教育も、押しつけにならない範囲内で研修の場として設けることも一案です。プライベートの時間が充実することで、仕事の生産性も同時にアップするからです。生産性を上げる特効薬が「午前の勤務時間帯を増やす」「午睡タイムを設ける」「生活リズムの改善」なのです。
(例)企業における「午睡タイム」の導入

書籍「早く帰りたい! 仕事術 3時間分のムダがなくなる30のコツ」藤井美保代

「やることが多くて、1日が24時間じゃ足りない! 」、「慢性的な人手不足で仕事の負担が大きすぎる」、「忙しすぎて仕事が雑になってしまう」、「目の前の仕事に精一杯でプライベートが後回しになっている」・・・・・・そんな悩みを抱える方は多いもの。
しかし、いざ1日の使い方を見直すと、毎日およそ3時間分のムダが隠れている、そういうのは業務改善のプロである著者。あなたが早く帰れない原因は、そんなムダにあったのです。
本書では、時間の使い方に着目して、徹底的にムダを減らす方法を紹介します。なんとなくやってしまう悪い習慣を変え、効率的な仕事に変える方法を、具体的なステップに分けて見ていきましょう。
30個のコツを徹底すれば、仕事のムダがなくなり、「自分の時間」が手に入ります。
出版社:日本能率協会マネジメントセンター 価格:1,400円(税別)
発売日:平成29年1月28日
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マンスリーレポート2016年12月号

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50代からのキャリア自立【2】
~転機を乗り切る戦略~

◆貢献意識を持ち、自身の存在価値を高める

50代以降は、いくつかの転機が訪れます。
仕事の面では、役職定年による役割変化、定年再雇用による勤務体系の変化と報酬ダウン、定年退職、セカンドキャリアスタートという転機が、また、私生活においては、自身の健康問題、親の介護問題による生活の変化が気になる時期です。
転機においては、先が見えないことが最大の不安要因になります。役職定年前後の社員からは、「自分の立ち位置がわからない」という声が聞かれます。「立ち位置」とは、役割や周囲からの期待を指すようです。役職定年を迎えたことで「お役ご免」という意識が芽生え、最低限のことしかしなくなる方もいます。
一方、会社としては、役職定年後、再雇用後も、会社に居る限りは存在感を発揮して欲しいと願っています。会社からの期待と50代社員の意識のズレが、中高年社員マネジメントの難しさを生んでいるようです。

50代社員が自身の存在価値を高め、働くモチベーションを持ち続けるためには、以下2つの対策が必要です。
1. 周囲のニーズ(仕事の需要)を自ら探し、フットワークよく動く(周囲への貢献意識)
2. 定年後の働き方、暮らし方のイメージを描き、少しずつ準備を始める(「先」が見えるようにする)

◆転機を乗り切る戦略を立てる

<転機の理論>として有名なシュロスバーグ理論では、下図の3つのステップで転機を克服する戦略を立てます。
※ナンシー・K・シュロスバーグ 元「NCDA」(全米キャリア開発協会)会長
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ステップ1の「変化を見定める」では、具体的に何がどのように変わるのかを書き出します。定年後の変化が気になるようなら、在宅時間、行き場所、報酬、人との付き合いなどが、どのように変わるのかを明示します。
ステップ2では、転機を乗り切るリソースをリストアップします。例えば、行き場所を作りたいのであれば、ボランティア、趣味の集まり、仕事先の確保など、行き場所の候補をリストアップします。
最後に、ステップ3では、転機を乗り切るために必要なリソースを獲得・強化するための具体的な行動計画を立てます。避けられない変化を乗り切るためには、行動を起こし、変化を生かすことに時間を使うことが大切です。
キャリアの転機は偶然に訪れることが多いのですが、幸運は、準備と偶然が重ならないと起こりません。
在職中の貢献意欲を求めるためにも、セカンドキャリアに必要な準備を考え、行動することが必要です。そのことにより、多少は先が見えるようになり、不安が低減し、モチベーションを下げることなく働くことができます。

マンスリーレポート2016年11月号

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50代からのキャリア自立【1】
~キャリアクライシスへの対応~

◆50代社員のキャリアクライシス(危機)

高年齢者雇用安定法の施行により、定年に達した社員の希望者全員に対して、一定年齢までの継続雇用措置をとることが企業に義務づけられました。継続雇用義務を負う年齢は、平成28年現在は62歳ですが、段階的に引き上げられ、平成37年4月1日以降は65歳となります。企業としては高年齢社員が増えることによりマイナスの影響が出ないよう、彼らの処遇や働く意欲を継続させる施策を試行錯誤しているのが現状です。
そのような状況下で多くの企業が導入しているのが「役職定年制度」です。一定年齢に達すると役職を解かれ、スタッフ職としての処遇(報酬、役割)に変わる制度ですが、対象となる社員のモチベーションが下がることが課題となっています。報酬ダウンに加えて役職がなくなり、これまで部下だった後輩が上司になる立場の逆転により、自身の存在価値そのものが下がったと感じてしまうことが要因です。
このようなキャリアの節目では、変化に対する不安から「キャリアクライシス」が起こります。このキャリアクライシスを乗り切るためには、従来の続きとしてキャリアを捉えるのではなく、【生涯キャリア】という視点で自身の考え方や働き方を点検し直し、【自分も周囲も幸福な働き方】を考えることが重要です。

以下は、生涯キャリアの変化を表した図です。
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50代以降は、①②③というターニングポイント(=変化)を矢継ぎ早に経験します。50代社員を活性化する方法として、在職中はもちろん、退職後も含めた今後の働き方・暮らし方を考える機会を提供し、社内外の市場価値(自身の能力・経験に対する需要)を高める自律的な働き方を選択する社員を増やすことをご提案いたします。

マンスリーレポート2016年10月号

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新入社員・若手社員の効果的な育成【4】
~成長のブレークスルーを起こす~

新入社員・若手社員は、ある時期を境に大きく成長を遂げます。これは、それまでの成功・失敗経験を積み重ね、「気づきの量と質」が高まるためです。
みなさまは、成長曲線をご存知でしょうか。
成長曲線は、努力の量と成長が正比例しないことを表しています。(下図参照)
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本人は、「これだけ努力しているにも関わらず思い通りの結果が出ない」ことにストレスを感じ、育成担当者も、「支援の量が成長に反映されない状況」を見てストレスを感じます。
成長曲線は、努力と成長が正比例しない期間を我慢して努力を継続することにより、ブレークスルーが起こることを教えてくれます。

◆成長を加速する<量×質の法則>

成長のブレークスルーポイントが訪れるためにはある程度の時間がかかるとはいうものの、企業の現場では、新入社員や若手社員の成長を加速し、一日も早く戦力化することが求められています。
新入社員に限らず、私たちの成長を加速するものは<経験の量と質(経験の内省による学びと改善)>です。
現状の能力でこなせる業務量を担当しているだけでは、量的経験を質に変換することができません。
まず、自分の能力を超えると思われる量(時間や頻度)の業務に挑戦します。そして、日々振り返りを行い、工夫や効率アップなどの気づきを実践することにより、思考・行動の質が向上します。
その後、さらに、一定以上の量をこなせるようになると、もう一段上の「質を向上する工夫」に気づきます。このように、「量」⇒「質」⇒「量」⇒「質」という階段状のステップを辿り、成長が加速されます。
ただし、量×質の法則を機能させるためには、意図的な学びと改善の仕組みが必要です。
ある企業では、新入社員研修で策定した目標設定を元に毎月末、振り返りを提出させ、フィードバックを返しています。(毎月の気づきと成果、改善内容を記入)仕事量が増えるとミスや失敗が発生しやすくなりますので、要因分析と対策を記入させます。面白いことに、振り返りの文字量が増えると思考・行動の質が高まり、ブレークスルーが起こります。
ここでも、<量×質の法則>が当てはまるのです。

マンスリーレポート2016年9月号

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新入社員・若手社員の効果的な育成【3】
~業務の全体像をイメージできる教え方~

前号のマンスリーレポートで、新入社員が新しい業務を修得する際のステップは【守・破・離】で表すことができ、【守】の段階では、業務の全体像をイメージできるよう体系的に教えることが大切であることをお伝えしました。
「自分に能力がないと感じる」「周囲に貢献している実感がない」というのは、新入社員が入社の半年後に感じる代表的な悩みですが、「貢献実感がない」と感じる理由は、業務全体のどの部分を担っているかわからず、バラバラな業務をこなしており、しかも、うまくいかないことが多いためです。
現場のOJTでは、全体像を体系的に伝えることなく、日々発生する業務を次から次に新入社員に教えることが多いのではないでしょうか。そのことが、上記の悩みを生む一因になっています。

◆全体像の示し方例<シェイピング>

以下は、行動科学の手法である「シェイピング」を使い、営業のプロセス全体像を図示したものです。
多くの企業で、このような業務プロセスおよび各プロセスでパフォーマンスを生み出す行動は暗黙知化しています。熟練した社員でも、プロセスを可視化し、各プロセスでパフォーマンスを高めるための行動を共有することにより多くの気づきが生まれます。
シェイピングを使って全体像を可視化することは、新入社員育成に留まらず、すべての社員のやりがいとパフォーマンス向上に役立ちます。
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マンスリーレポート2016年8月号

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新入社員・若手社員の効果的な育成【2】
~成長段階による育成項目~

新入社員・若手社員への関わり方は、成長段階により変わります。成長段階に応じた関わり方のほうが、成長を促進するためです。
以下は、成長段階別の関わり方を【守・破・離(しゅ・は・り)】で表現した図です。
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「守」の段階では、組織への帰属教育を実施します。この段階では、業務内容や組織全体の動き方が理解できていませんので、自分で工夫させるというよりも、体系的に教えることが中心になります。この時、無計画に教えるのではなく、業務の全体像を示した上で部分的な仕事を教えると、自分の仕事がどのように貢献しているかを感じることができ、モチベーションの維持・向上に役立ちます。
「破」の段階では、自分の判断で進められる業務が増え、自律度・習熟度が上がりますので、任せられることは任せ、アドバイスやコーチングの割合を増やすことが大切です。
そして、「離」の段階では、一部の業務だけでも良いので、権限委譲を行い、挑戦の機会を設定します。

◆「守」の段階で望ましい習慣を身につける

「守」の段階は、組織人として望ましい思考・行動習慣を身につける段階です。脳科学の研究では、私たちの思考・行動の70%程度が習慣化(パターン化)されていると言われており、従来の習慣を変えるのは簡単ではありません。
では、どのようにすれば、望ましい習慣を効果的に身につけることができるのでしょうか。
ある企業では、新入社員とOJT担当者による対話の場を設定し、業務イメージや課題を伝えた上で、新入社員自身に<1年後の目標を達成するために身につけたい習慣>3つを設定させ、実践度チェックと月次の振り返りをさせています。さらに、実践状況および振り返りに対してOJT担当者がフィードバックを行い、成長を加速する仕組みを設けています。
ポイントは、「自分で決める」「OJT担当者が伴走する」「振り返りによる改善を継続する」の3点です。
このことにより、内省しながら望ましい習慣を獲得する行為自体が習慣化します。

マンスリーレポート2016年7月号

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新入社員・若手社員の効果的な育成【1】
~OJTとOff-JTの連動~

人財育成を場面で考えると、OJT(On the Job Training)とOff-JT(Off the Job Training)の2種類があります。OJTは「日常の仕事現場で行われる教育訓練」を指し、Off-JTは「仕事の現場から離れて行う教育訓練(主に集合研修など)」を指します。
OJTとOff-JTは、社員教育の2本柱であり、場面や手法の違いはあっても「社員の能力強化による戦力化」という目的は共通しています。

◆OJTは崩壊している?

本来は重要な意味を持つOJTですが、多くの企業で行われてきたOJTは現場任せになっており、近年、計画的OJTの必要性が指摘されてきました。その背景には、現場任せのOJTが崩壊している現状があります。
要因は、次の3点です。

    1. 指導・育成を担当する社員が多忙なため、育成の時間を確保できない
    2. 仕事がブラックボックス化され「見て覚える」ことが難しい
    3. 新入社員、若手社員のストレス耐性に配慮する育成を求められる

これらの要因により、「最低限の仕事のやり方を教える以外は、育成的な関わりが行われない」ことが【OJTの崩壊】と言われています。

◆早期戦力化のために必要な要件は?

OJTとOff-JTは、本来、相互補完的であるべきです。そのためには、OJTとOff-JTが相互補完的になるよう連動させ、育成を見える化し、目的合理性があるようデザインすることが必要です。
ある企業では、育成担当者(OJTリーダー)研修で、モチベーションマネジメントの考え方やストレス耐性を強化するコミュニケーションスキルを学んだ後、育成計画書を月次で作成し、新入社員あるいは若手社員と対話を行いながら計画書を完成させています。育成計画書には、業務上の習得項目だけでなく、育成対象の1年後の姿(期待要件)や自身の育成方針、月々の支援内容を記入します。さらに、育成をサポートして欲しい項目については、誰に依頼するのかを明記します。その上で、研修後に上司に報告し、関係者に説明するステップを踏みます。
このように、直接の育成担当者だけでなく、育成に関わる全員が育成内容と各自の役割を理解するところまで「見える化」することで、効果的な育成を実現することができます。(下図参照)
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マンスリーレポート2016年6月号

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レジリエンス ~しなやかな対応力を養う【3】

レジリエンスは、変化の激しい時代を生きるビジネスパーソンにとって重要なビジネススキルです。
本レポート4月号、5月号では、レジリエンスが高い人と低い人の特徴およびレジリエンスの高め方についてお伝えしました。本号では、部下のレジリエンスを鍛えるためのマネージャーの接し方を考えます。

◆挑戦するマインドセットを育てる

レジリエンスの特徴と鍛え方をまとめると下図のようになります。
変化に対するしなやかな対応力(=レジリエンス)を鍛えるということは、変化を見極め、挑戦する意欲と能力を養うことと同義です。部下の育成には「褒める」ことが重要と言われますが、「褒められる」こと=外発的動機付け(外部からの刺激による動機付け)ですから、これが常態化すると「褒められるためにやる」というマインドセットになり、自ら進んで行動する内発動機を弱めることになりかねません。
下図の「マネージャーの接し方」に記載したように、レジリエンスの高低により褒め方のポイントがあります。
また、レジリエンスを鍛えるためには、褒めたり叱ったりする以前にマネージャーのマインドセットが重要です。「挑戦するマインドセット」の研究者であるキャロル・S・ドゥエック氏(スタンフォード大学教授)によれば、「人は努力次第で変わったり、成長できる」というしなやかマインドセット(Growth Mindset)を持っているマネージャーと「人の能力は生まれつきで、努力では変わらない」という固定的マインドセット(Fixed Mindset)を持っているマネージャーとでは、部下の能力開発の可能性に差が生まれるとのことです。
レジリエンスを鍛えるためには、本人の努力だけでなく、マネージャーのマインドセットおよび部下の挑戦意欲を育てる接し方も重要なポイントとなります。

◆レジリエンスの特徴と鍛え方

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マンスリーレポート2016年5月号

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レジリエンス ~しなやかな対応力を養う【2】

変化や逆境によるストレスがマイナス要因として作用する人もいれば、しなやかに対応して成長要因に変える人もいます。そのような「しなやかな対応力」がレジリエンスですが、レジリエンスを強化するための第一歩は、変化や逆境の受け止め方を変えること、すなわち、「考え方を変えること」です。しかし、考え方を変えることは容易ではありません。そもそも、年齢や性格に関わらず、考え方をしなやかに変えることは可能でしょうか?また、しなやかな対応力(=レジリエンス)を強化するためには、何をすれば良いのでしょうか?

◆性格は4層構造で形成されており、広義の性格は変えられる

下図は「性格の同心円構造」(宮城音弥氏)と言われるもので、私たちの性格が4層構造で形成されていることを表しています。まず、遺伝や体質と結びついた<気質>があり、次に幼児期の環境に影響されて形成される<気性>があり、その上に社会的・文化的影響から形成される<習慣的性格>、社会的・職業的に形成される<役割的性格>が加わるという構造です。気質と気性は、生涯を通して変わらないと言われていますが、習慣的性格と役割的性格は、本人の意思により変えることができます。

性格の同心円構造

◆レジリエンスを強化する方法

※APA(American Psychological Association)WEBサイトの記事を加工

  1. 親しい人と良好な関係を築く
    相互理解、協力ができる関係を築く。
  2. 「危機=克服できない問題」と捉えない
    「この危機は解決可能である」と信じる。
  3. 変化を受け容れ、具体的な行動を起こす
    自分では変えられないことに固執するのではなく、働きかければ変えられることに集中し、具体的な行動を起こす。
  4. 実現可能な目標を設定し、小さな成果を重ねる
    小さなことをやり遂げることを通じて達成感が得られ、危機を乗り越える自信が育まれる。
  5. 自分を客観視し、自己発見のチャンスとする
    私は危機をどのように受け止めているのか、私が物事を受け止める傾向は何かなど、自身を客観視する。
    達成経験や周囲の人が協力・支援してくれた経験、問題を解決した経験を思い出す。
  6. 長期的な展望と希望に満ちた見解を持つようにして、自分自身をケアする
    心配や不安、恐れをひとまず横に置き、楽しめることに集中することでリラックスできる環境を作る。

レジリエンスを強化するためには、習慣的性格に働きかけることが必要です。
自身の習慣的性格を理解し、自身を客観視する方法としては、アセスメントを受ける、過去の自身の判断を振り返って傾向を分析する、日々の出来事に対する反応をメモして内省することが有効です。

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このたびHPを一新しました。情報発信型のHPとして、人財育成に関する情報や、わたしたちの活動も随時更新してまいります。お客様への支援事例も充実しておりますので、是非ご覧ください。

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