本質を突いた言葉

「九つまで満ち足りていて、
十のうち一つだけしか
不満がない時でさえ、
人間はまずその不満を
真っ先に口からだし、
文句を言い続けるものなのだ。

自分を顧みてつくづくそう思う。
なぜわたしたちは不満を後まわしにし、
感謝すべきことを先にいわないのだろう」
(三浦綾子氏)

何度読んでもこの言葉には、
ハッとさせられます、まさにだと!

感謝することもたくさんあるのに、
そこには目がいかずに、
足りないところ、不満なところに
まず目がいってしまう、というくだり。
私も自分を省みて、そんな風に思います。

視点を変えることで、目の前に
起きている事象に対して、
幸福感が溢れてくるはず。

解釈力

眼の前に起こった出来事に対して、
自分はどのような解釈をするのか?
この「解釈力」が人生を決めるといっても
過言ではありません。

逆境やトラブルのとき、
ついつい天を恨んだり、周りのせいに
したくなります。

しかし、解釈が濁るときは感情に流されていて、
他人に責任転嫁しようとし、
小さなエゴが動いているときです。
人生に対する問題に”正対”し、
「すべては自分に原因がある」と思い定められたとき、
その覚悟を持てたとき、大いなるものの力を感じ、
人間は触れ伏すのだと。

直接的には自分に原因がないことでも、
”自分の心が引き寄せた”、とらえることがきるとは、
とても大切な人生の糧となる。

すべての出来事を自分で引き受ける。
しかし、逃げてしまったり、
責任を転嫁しては、
人間としての成長はない。

「やっぱり自分の心の姿勢に原因があった」と
思い定められたとき、コトは動き出すのですね。

人とのご縁

17年前、個人事業をスタートしたばかりの頃、
とてもお世話になった、宇部の社長と専務。
独立したばかりで、実績もほとんどない状況でしたが、
「君にリーダー育成を任せる」ということで、
スタッフの育成を全面的に任せて下さいました。

「リーダーを育成するのであれば、
藤井さん自身もリーダー経験がないと、
皆の気持ちはわからないだろう。
チームで何かをやる、ということを
経験することで、喜びもしんどさも大変さもわかる。
それが講師として一皮むけることにつながるはず」。

そんな言葉もいただきました。
経営者としての後姿も学ばせていただきました。
それ以来、長きにわたってご縁をいただいています。

さて、昨日は岡山で講演でしたが、
終わったのちの懇親会で、
同じテーブルに座っていらした社長が、
「15年ほど前、宇部の○○社長の
ご縁でお会いしましたね」と、その時のことを
覚えて下さっていました!

人とのご縁が人生を拓き、
人と人との関係性の中で、
人は成長させていただけるのだと
つくづく思います。
ありがたきかな、人とのご縁。
そんなことを思う夜でした。

今日はストーリーテリングを
ナビいただきます。
今ここ、が大事なので、
準備や構成を考えるのは不要とのことですが、
徒然なるままにこれまでのことを思い起こしていると、
いろんなことがつながる感じがしました。

満足度

内閣府が調査した、2017年度の
「国民生活に関する世論調査」によると、
現在の生活について「満足している」か
「まあ満足している」と答えた人は合わせて73.9%で、
調査を開始した昭和38年以来、
最も高くなりました。

現在の所得や収入に「満足している」、
「まあ満足している」と答えた人は
計51.3%で前年より3.2ポイント増。

資産や貯蓄では「満足」
「まあ満足」が計44.4%(前年比2.4ポイント増)。

全体的に平均所得や収入が上がってきた、
ということでもなさそうですが、
「足るを知る」の現状満足の価値観に
変わってきたのでしょうか。

いずれにしても、「今ここ」に
満足できている人が増えている、
というのはいいなあ、と思います。

何のために

松下幸之助氏の言葉。

ある工場を回っていた時に、
おもしろくなさそうに
電球を磨いていた若い工員がいた。

「電球磨くのはおもしろくないか?」
「はい」
「この電球はどこで光っているか知ってるか?
子供たちが絵本を読んでいたら、
夕方になって外が暗くなる。
そうしたら家の中は、もっと暗くなる。
そうなれば、どんな物語も途中で閉じなあかん。
でもな、あんたが磨いている電球があるだけで、
子供たちのドラマは続行や。
あんたは電球を磨いているんやないで。
子供たちの夢を磨いているんや。
モノづくりは、モノを作ってはあかん。
モノの先にある笑顔が想像できんかったら、
モノを作ったらあかんのやで。
子供たちの夢のために、日本中、
世界中にこの電球を灯そうや」

すべての仕事に通ずるお話ですね。
「何のために?」に、想いを馳せたいです。

空にする

『私たちは、自分自身の心の中に、
あれこれと色々なものをため込んでいると、
あまり感動できません。

太鼓は中が空っぽだから
素敵な音を出し響くのです。

心を一度空にして、
感じたままを受け取ってください。
そうすると、新たな感動の響きを
感じることができるでしょう』。

(メルマガ「しあわせのススメ」より)

確かに、あれこれため込んでいるなあと思います。
喜怒哀楽は日々あるけれど、
特に負の感情は、それを引きずらないって
大事ですね。

「今ここ」を堪能することは、
思考を止めて、心を空っぽにすることで、
何倍にも楽しめるのだと思います!

生産性上げる「人・本・旅」

昨日の夕刊に掲載されていた
ライフネット生命の出口治朗氏のコラムは、
納得至極、永久保存版にしたい!ということで、
引用させていただきます。

 
『ビジネスパーソンに今、
最も必要とされる能力は何か。そう問われたなら、
僕は迷わず「考える力」と答える。
言い換えれば教養を身につけること。
教養とは、単なる知識の集積ではない。
知識と知識を組み合わせ、応用しながら
自分の意見を組み立てあげる力のことだ。
高価な食材を集めても料理の腕がなければ、
おいしい食事にはありつけないように、
考える力がなければ知識は教養たりえない。

なぜビジネスに教養が必要なのか。
それは日本経済が、労働集約型の工場モデルから、
サービス業中心の産業構造に転換したからだ。
組織や上司に忠誠を誓い、残業をいとわず
働き続ければ結果も評価もついてくる工場モデルの時代は
とっくに過ぎ去った。自分の頭を使って考え、
斬新なアイデアを生み出し、イノベーションを起こす力が
働き手に求められている。

イノベーションは知識と知識の組み合わせに
よって生まれるが、自分の仕事に関する知識同士を
組み合わせるだけでは、大きなインパクトは持ち得ない。

自分の分野を深掘りしつつ、なるべく遠いジャンルの知識や
時空を隔てたところで見いだされた知恵を取り入れることで、
オリジナリティーは強化され素晴らしいアイデアとなる。
日々顔を突き合わせている同僚と飲みに行き、
24時間議論したとしてもイノベーションは起こせない。
遠いフィールドで得た気づきが豊かな発想を促し、
生産性を高めるトリガーとなりうるのだ。

その実現のためには、働き方改革が不可欠だ。
長時間働き、家と職場を往復するだけの
「メシ・フロ・ネル」の生活を、
「人・本・旅」の暮らしに切り替えなくてはならない。
仕事では知り合うことのない様々な人に会い、
いろいろな本を読み、興味を持った場所にどんどん出かけていく。
脳を刺激し続けることで、考える力も磨かれていく。

大手生保に勤務時代、ロンドンで現地法人社長を務め、
欧米企業のトップリーダーたちと接した。
彼らの多くは博士や修士の学位を持ち、
働きながらも貪欲に学び続けていた。
その教養の高さには、とても歯が立たないと思った。
残念ながら、世界標準と日本との間には大きな差がある。

「明日死ぬと思って生きよ。永遠に生きると思って学べ」
とはマハトマ・ガンジーの言葉。成長意欲を持って学び続けることこそ、
いつの時代にあっても人間にとって最も大切なことだろう』。

引用:日本経済新聞2017/08/21 夕刊より