三方よし

今日は滋賀に来ています。
琵琶湖は本当に美しい!

さて、ふと思い出したのが、30年以上前、
この仕事を始めた頃にお世話になった会社で観た、
近江商人の原点を描いた、なべぶた売り少年の物語。

子どもが、 近所の家々に なべぶたを 売り歩こうとします。
けれど、 誰も買ってくれません。
それでも彼は、 あきらめませんでした。
売り込むのではなく、 まずは、 目の前にある なべぶたを、
黙々と磨き続けたのです。

自分にできることから 始めたことで、いつしか、
「あの子になら」と、 少しずつ 買ってくれる人が 現れるようになった。
そんな物語だったような記憶が・・。

江戸時代、五個荘出身の 麻布商・中村治兵衛は、
若き跡継ぎへの書き置きに「知っている人も 知らない人も、
その土地の人々が 満足することを 優先せよ」と 記しています。
これぞ「三方よし」。

売ろうとする前に、 まず、 目の前の人の役に立つ。
映画の中の少年も、 先人たちも、 同じことを 実践していたのだと思います。
真摯で誠実な姿勢が 巡り巡って、 信頼という形で 返ってくるのですね。

現場力

今日は東京に来ています。

残暑、などという言葉では 片付けられないほどの
厳しい暑さです!

アスファルトの照り返しと、 ビルの間を吹き抜ける 熱風に、
歩くだけで 汗がにじみます。カフェに入り、ちょっと一息。

さて、大手建設会社が、 生成AIアシスタントを
全社導入したという記事が目に留まりました。

導入当初、 2025年4月時点での 利用者は 1,200名ほどでしたが、
半年で4,700名、 1年半で8,800名にまで 拡大したそうです。
驚いたのは、 その広がり方。

経営陣が号令をかけて 一斉導入したというのではなく、
現場が主導する形で 広がっていったのだそうです。

社員一人ひとりが、 自分の業務に合わせて
オリジナルのAI アシスタントを作成し、
その数は 8,000個を超えるとのこと。

技術文書の確認、 社内ルールの参照、 資料作成、
問い合わせ対応など、 日常業務の中で、
必要な形にAIを 育てていったのです。
これぞ 「現場力」!

指示を待つのではなく自分たちで課題に気づき、
使えるかたちに 作り、アップデートしていく力。
自分ごととして 手を加えていくからこそ、
使いこなしていける。

AIも、 結局のところ、 現場の一人ひとりの
主体性にかかっているのですね!

ホリゾンタル・リーダーシップ

お盆明けの1週間は怒涛でしたが、ようやく一段落です。
リーダーシップ関連の研修やセミナーもありましたが、
唯一の定義はありません。

リーダーシップ研究は100年近くなされていますが、
研究者によって「理論」「モデル」「スタイル」「アプローチ」と分類すると、
500近くあります。

特性論 → 行動論 → 条件適合理論 → 変革型・取引型
→ サーバント/オーセンティック → シェアド/分散型 →
アダプティブ・リーダーシップというように、
時代とともに「優れたリーダーとは誰か」から「どう振る舞うか」
「状況にどう適応するか」「組織全体でどうリーダーシップを発揮するか」へ
広がってきたように思います。

そのような中で、「ホリゾンタル・リーダーシップ」 を、
先日初めて知りました!

直訳すると 「水平方向の影響力」。

上司から部下へという 縦の関係ではなく、
横のつながりの中で 発揮する影響力のことです。

世界的なリーダーシップ開発機関 DDIのレポートによると、
これが2026年の 人材育成トレンドの ひとつなのだそうです。
背景にあるのは、 組織のフラット化。
環境変化への対応や、 AIによる効率化などから、
階層を減らしている組織も増えました。

階層が少なくなると、 役職や肩書きに頼らずに、
周囲を巻き込み、 動かしていく力が 求められるようになります。

一方で 昇進のポストも 減っていきますから、
「役職につくことで リーダーシップを学ぶ」 という、
これまでの 育成の道筋も 細くなっていきます。

同じレポートでは、 管理職の71%が 過剰なストレスを感じ、
半数以上が 燃え尽きのリスクを 感じているという
調査結果も紹介されていました。

役職の重みが増す一方で、 支える仕組みが
追いついていないのかもしれません。

だからこそこれからは、 役職がなくても
信頼関係や対話を通じて、 人に影響を与えることが、
求められるのでしょうし、上から答えを示すのではなく、
横に並んで、 一緒に考える。
肩書きではなく、 関係性の質が、リーダーシップの 土台に
なっていくのだとも思います!

次のステージへ


人的資本開示義務化が、 次のステージへ移行しました。
2023年から、 有価証券報告書の 提出義務がある企業、
つまりほぼすべての上場企業を含む 約4,000社には、
「女性管理職比率」 「男女間賃金差異」 「男性育休取得率」の
3項目の開示が 義務づけられていました。

そして今回、 金融庁の内閣府令改正により、
2026年3月期の 有価証券報告書からは、 さらに開示が
拡充されることになりました。

新たに求められるのは、 主に2点。
ひとつは経営戦略と結びつけた 「人材戦略」の説明。
もうひとつは、 その人材戦略を踏まえた
「給与の決定方針」と、 「平均給与の前年比増減率」。

つまり、 ただ数字を並べるのではなく、
「なぜこの人材に投資し それが企業価値の向上に どうつながるのか」を、
言葉で語ることが 求められているのです。

背景には、 日本の人的資本投資が、 主要先進国と比べて
低い水準にとどまっている という現実があります。

一方で投資家の6割以上が 人的資本への投資を
「特に重視すべき」と 考えているというデータもあります。
人を、コストではなく 資本として捉える。
その姿勢を、 数字と言葉の両方で 語れる企業こそが、
これから選ばれていくのだと 思います。

急がば回れ

大卒で入社した人のうち、 3年以内に離職する割合は 33.8%。
今も、3人に1人以上が 早期に会社を去っている 計算になります。

理由の上位は、 労働時間や休日の条件、 賃金の条件、 そして人間関係。
ここまでは、 よく聞く話です。

けれど、 もうひとつ気になる 話がありました。

ある調査では、 新入社員の離職率が 高い企業ほど、
育成期間を短めに 設定している傾向が あるとの指摘もある というのです。
早く一人前にしよう、 早く戦力にしよう。 その焦りが、
かえって 人を遠ざけているのかもしれない。
そう思うと、 はっとさせられました。

研修の現場でも、 似たようなことを 感じる瞬間があります。
「早く成果を」 と急かされた人ほど、 失敗を恐れて 挑戦しなくなったり、
わからないことをわからないまま 抱え込んでしまったり。

反対に、 じっくり関わってもらえた人ほど、 多少の壁にぶつかっても、
「もう少し頑張ってみよう」 と思えるようです。

人が育つには、 どうしても 「時間」という 土壌が必要です。
問いかけ、 待ち、 小さな変化に気づき、 言葉にして伝える。
そうした地道な関わりを 省略してしまうと、
結局は遠回りに なってしまうのだと思います。急がば回れ。

もちろん、 事業のスピードを 考えれば、 悠長にしていられない
という事情もあるので、「早さ」と「丁寧さ」の バランスを
どう取るかが、 育成の 問われどころなのだと思います。
悩ましい!

元気の源

長らくお盆休みをいただいていましたが、 今日から仕事再開です!
お休み中は、人生初 クルーズに 出かけました。
3大祭り(青森ねぶた・高知よさこい・徳島阿波おどり)を楽しみながら、
日本1周するという行程でした。

船内で出会う方々は、ほとんどが80代のご夫婦。
その元気さ、 軽やかさに、 たくさんのパワーを いただきました。

甲板を颯爽と歩き、 初めての寄港地でも 好奇心いっぱいに
散策される姿。 食事の場ではおしゃれをして、
ワインを楽しみながら 語り合われていますが、
これまで70か国を回ったとか、クルーズは24回目とか、
とにかくパワフル。

出逢う方々に元気の秘訣を聴くと、
いろいろなお話を 聞かせてくださいました。

・健康を 何よりの土台にする。 健康あってこその楽しめるので、
 定期的にトレーニングは欠かさない

・お金は 貯め込むだけでなく、 今このときのために 使う。
「いつか」ではなく、 「今」に投資する

・好奇心を大事にする。 知らない場所、 知らないことへの
  興味を持ち続ける

・夫婦(パートナー)は、 上下ではなく、 対等な仲間。
 船内でもそれぞれの興味を尊重し、ずっと一緒にいない

・役割や肩書きから 切り離した生きがいを持つ。
  仕事を退いても、 好きになれることを 持っておくこと

・小さな 「今日の楽しみ」を 日々積み重ねる。

・感謝を 言葉にして伝える。 お二人が互いへの感謝を
 自然に口にされている

こうした積み重ねが、歳を重ねても 輝き続ける秘訣なのだと、
教えていただいた旅になりました。

年齢を重ねることは 何かを失っていくことではなく、
積み重ねた分だけ、 軽やかになっていくことなのかもしれません。

そろそろ振り返り?

お盆休みを前にして、今年のこれまでを振り返る。

今年の初め、2026年に大事にしたいこととして、

「瑞」という漢字を挙げました。

「みずみずしい」という意味を持つ字。

年齢や経験を重ねても、感性まで固くならないこと。

新しいものに心を動かし、知らないことには好奇心を持ち、

人との出会いから刺激を受ける。

そんな「瑞々しさ」を失わずにいたいものです!

そして、もう一つ大事にしたいと思っていたのが、

「人の話を聞く」ということでした。

自分が話すより、まず聞く。

自分の経験や価値観だけで「わかったつもり」にならず、
その人が何を考え、何を感じているのかに耳を傾ける。

また、きれいごとだけでは済まないことにも、

あえて踏み込んでいくことも大事にしたいと思っていました。

仕事をしていると、正論だけでは解決できないことに

出会います。

人それぞれに立場があり、思いがあり、事情がある。

誰か一人が正しく、誰か一人が間違っている、と簡単に

割り切れないことも少なくありません。

そういう場面では、少し距離を置いて眺めているほうが、

楽ですが、今年はできるだけそこから逃げずに、

人の思いや感情が交錯するところにも入り、

自分なりに向き合ってみる。

そんなことを大事にした日々だったなあと思い返しつつ!

休み前にすっきり!

お盆休みが近づいてきました。
そろそろ気になり出すのが、 ずっと後回しにしてきた仕事。
大きな仕事ではないのに、 なぜか手をつけられないまま
溜まっていく、あの感じ。 モヤモヤします!

私は、タスクを溜めこむと、自分のステート(状態)が悪くなるので、
「5分以内でできることは 今すぐやる」を実践しています。

返信、確認、チケット予約、簡単な申請など、
5分以内で終わることは その場で片付けてしまう。
これだけで、 リストの数はぐっと減ります。

2つ目に大事なことは、 「見える化」です。
頭の中だけで 覚えておこうとすると、
それだけで 脳のエネルギーを 使ってしまいます。
付箋でも、TO DOアプリでも、 とにかく書き出して、
目に見える場所に 置いておくこと。

3つ目は、 気が重くて手つかずのものは、
思い切って小さく 分解してしまうことです。
「企画書を書く」ではなく、 「見出しだけ書く」
「参考資料を3つ集める」など、 5分で着手できる
大きさまで 分けてしまう。

一歩目さえ踏み出せれば、 不思議と続きは 進みやすくなるものです。
これぞズーニンの法則!
「最初の4分間を頑張るだけで、その後の作業がスムーズに進む」。

4つ目は、 一番気が重いことから、 朝一番に手をつけること。
「あとでやろう」を続けると、 その存在自体が、
一日中頭の片隅に 居座り続けてパフォーマンスが落ちる。
先に片付けてしまえば、 残りの時間を、 軽やかな気持ちで
過ごすことができるはず。

お盆休み前もそうですね。
身軽になって、心おきなくお休みを堪能したいですね!

状態を整える

今日は終日リモートワークでした。
商談2件、 重要な案件の審議が2件、 そして1on1を3件。
合間には、 数字分析にも 向き合えました。
しかし残念ながら途中から参加予定だった研究会には
審議が長引き、参加できず。
後日アーカイブ視聴します。

移動がない一日は、 密度濃く仕事ができます。
予定と予定の「合間」を 無駄にしないことも大事。

移動時間がないからこそ 数分の隙間時間に
資料に目を通したり、 次の商談の要点を 整理したりできます。
小さな隙間を 積み重ねていくと、 まとまった作業時間に
匹敵する成果になります。

また、 頭を使う種類の違う作業を、 時間帯によって
振り分けることで、脳の疲労軽減。
予定の合間に 意識的に「切り替え」時間を はさむことで、
数十秒でも深呼吸をして、 今の自分の「状態」を
整えてから次に向かう。 このひと呼吸が 集中力を保つ鍵。

1on1では特に自分が話すことよりも、 相手の話をどれだけ
丁寧に聴けるかが 問われます。
案件が立て込む日ほど、 状態を整え、聴く姿勢を
おろそかにしないこと。

移動がない分気づけば根を詰めがちですが、 良い状態を
保つことこそが、 結局は一番の時短になるのだと思います。
では、今日はこの辺で!