禍福は糾える(あざなえる)縄の如し

「禍福は糾える(あざなえる)縄の如し」
という言葉があります。

縄は二本の紐をより合わせて作りますが、
「人生とは良いことと悪いことが、
あたかも縄のようにより合わさって作られる」
といった意味です。実際に人生では良いことだけ、
悪いことだけ起こるということはなく、
自分にとって、良いこともあれば悪いこともあります。
人生とはまさに、そういうものだと思います。

小さな頃から可愛がってくれた97歳の祖母の容態が、
芳しくありません。
戦争を経験したり、50代で夫を亡くしたりと、
大変なこともあったと思いますが、
意識があるときに、「いろいろあったけど、
何も言うことのない人生で、ありがたいことやった」
と言っていました。
最期の時に、そう思える人生を送りたいものです。

人生には良いことだけ、悪いことだけではない。
禍福は糾える(あざなえる)縄の如し。
そのことがわかっていれば、
良いことが起こっても浮かれることはないし、
悪いことが起こっても落ち込むこともなくなり、
人生とはそのようなものだと、心から思えるのでしょうね。

不変のものなど何もない。
あらゆるものは移り変わりますし、諸行無常です。
今、ここにいる私もまた変わっていきます。
先のことは分からないけれども、
どんなことも受け容れられる自分でありたいなあ、と
思います。