2023年6月27日

働き方改革〜残業時間削減に向けて(3)

生産性を向上させるノウハウを活用して残業をなくす

 働き方改革の成果で統計上の時間外労働時間数は減少していますが、サービス残業はなくなっていないという声を聴きます。「業務量が増えたら残業で対応する」という足し算思考が続く限り、本質的な解決=業務改善による生産性向上には結びつきません。「残業」に解決策を求めるのではなく「業務改善・効率化」に意識を転換させるために、本コラムでは、スケジュール管理の考え方や4つの生産性向上ノウハウをお伝えします。 社員のみなさまの意識改革の一助になれば幸いです。

~目次~

仕事は引き算で組み立てる

業務時間を記録する

スケジュール管理ツールの使い方

業務に集中して生産性を向上させるコツ

1.仕事は引き算で組み立てる

 残業時間を削減するポイントは大きく2つあり、「ムダな仕事をやめる」「タイムマネジメントを行う」ことです。

今回はタイムマネジメントをシンプルな形でご紹介します。

仕事を足し算で捉えて、完了した時間を終業時間とするビジネスパーソンが多いのですが、これでは、業務量の増加がそのまま残業増になり、残業の常態化につながります。

本来仕事は納期から逆算してスケジュールを立て、年→月→週→日の流れに沿って当日やるべき仕事を時間軸でコントロールすべきものです。

このやり方は仕事の足し算でなく、引き算で組み立てられたものです。今日の仕事スケジュールを決めることによって残業を発生させない仕組みなのです。イレギュラーな仕事が入ったとしても、ぎっしりとスケジュールを埋めずに2〜3割余裕時間を空けておけば対応できます。

2.業務時間を記録する

 スケジュール管理が上手くいかないもう一つの要因として、時間の見積りの甘さがあります。 各業務はきちんと分単位で記録することが重要です。

時間を記録することで、優先順位のミス、段取りの不足など改善点がわかり、次回の仕事に活かせます。これにより仕事の効率化が進み、時間短縮のノウハウを蓄積できます。業務時間の記録は個人で行うものではなく、部署や会社全体で推進する改善活動の一環として実施し、ノウハウを共有します。

3.業務時間を記録する

 スケジュール管理の方法やツールは、各自が自分にあったやり方で行えばよいのですが、手帳、PC、スマホのアプリなど複数のツールを一緒に利用すると、記入漏れのミスやダブりが発生して効率が悪くなります。

スケジュール管理に使うツールは一つにまとめることです。ツールは出来るだけ見える化して、業務完了後に/を引いたり、チェックマーク記入したりすると、達成感があり仕事の意欲も向上します。

やるべき仕事を記録しておけば、取り組んだことを思い出すことや次の業務は何をしたらいいかなどを考えずに済み、効率的に仕事を進めることができます。一つの業務の締め切り時刻を意識して仕事を連続的に処理することで、残業をなくし生産性向上を実現するのです。

4.生産性を向上させるノウハウ

 生産性は、業務にどれだけ集中できるかで決まります。 ビジネスパーソンの生産性を向上させるためのノウハウは以下のとおりです。

① 時間帯別にナレッジワーク、ルーティンワークを振り分ける
朝から午前中は、集中力が求められる仕事に従事するベストなタイミングだと言われています。企画書づくりや資料分析等の「ナレッジワーク」は午前中に行い、午後はルーティンワークに充てる、といった工夫をすると、格段に生産性を高めることができます。

朝一番に何をするかという点も重要です。スタートダッシュとして滑り出しを良くすることも必要ですから、いきなり複雑でハードすぎる仕事をするのは考え物。素早くできることや得意なことを最初に行なって勢いをつけてから、ナレッジワークに移ると良いでしょう。

② メールチェックのルール化
 仕事のできる人のキーワードは「同質化」。複数のタスクを同時並行的に進めるマルチタスクより、一つひとつの仕事に集中するほうが生産性は上がります。そこでお勧めしたいのが、メールを見る回数を限定すること。

返信に追われたり、その都度発生する用事に対応したりしていると、業務が細切れになり、集中力も途切れます。いったん途切れた集中力は、取り戻すのに15~20分かかると言われます。メールチェックは「朝・午後一時・夕方」など、1日3回程度に決めておくと良いでしょう。

③ メリハリをつけてリズムよく仕事を処理する
仕事のできる人は、休憩も大事にしています。集中すべきときは集中、力を抜くべきときに抜く、といったメリハリをつけているのです。

休む間も惜しんで、デスクで昼食を摂りながら作業を続ける人がよくいますが、これでは午後の余力を失ってしまいます。 上手な休憩の秘訣は、「脱マンネリ」。

席を立って洗面所に行くなら、ときには別のフロアに行ってみる。ランチに行くなら毎日同じ人とではなく、別の部署の誰かを誘ってみる。このように場所や人を変えると、刺激により脳が触発されます。

④ スキマ時間を活用する
スキマ時間を上手に使えるか否かも、差がつくポイントです。ここで役に立つのは、スキマ時間専用のタスクを用意する習慣です。

「5分かかる仕事」「10分かかる仕事」「15分かかる仕事」と3種類ほど用意して付箋に書き、目につくところに貼っておけば、「電話の折り返し待ち」などの突然のスキマ時間もムダにせずに済みます。
 時間の使い方は一辺倒のやり方でなく、このように「タイムマネジメント」「メールチェックのルール化」「メリハリをつける」「スキマ時間の活用」などで、自分なりに工夫して手順と段取りで取り組んでいきましょう!

 BPSでは、事務改善や業務効率化の考え方をご紹介するだけでなく、自分ごととして捉えて現場の仕事に活かせるようにする研修をご提供しています。

業務効率化のための行動意欲を高め、仕事の仕方を変容させるために、研修の導入をご検討ください。

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