2018年2月26日

コラム「探し物の浪費への考察(3)」(2018年2月26日)

探し物の浪費への考察(3)

環境整備の実施により「探さない」仕組みを構築することで、探し物の浪費がなくなります。「探さない」言い換えれば「探す行為をなくす」ことが最も効率的です。しかし、探し物が発生した場合、どうすべきかについても考慮しておきます。それは「紛失してもすぐ見つかる」仕組みにより、保険をかけ緊急の事態に対処するものです。
また、探索時間を最小限にすることも重要です。本の目次のように、モノや書類に対しても検索システム、一覧リストや置き場マップなどがあると目的のものをすぐ見つけ出すことができます。
これらの行為を3つの象限で捉えると、次の表の通りとなります。

今回は探すことが多いモノ・書類に焦点を当てて「②紛失してもすぐ見つかる仕組み」を紹介します。
(1)「モノ」の紛失対策
モノに電子タグをつけることで、すぐ見つけることができます。一般的なRFIDタグへの電源供給の方法には、「パッシブ型」「アクティブ型」の2種類があります。
パッシブ型は、リーダから送信された電波を受けてタグ内のICチップの回路が起動され、ID情報をリーダ側に返す仕組みを持ちます。構造が単純なため比較的製造コストを抑えることができ、大きさも小さくすることができますが通信距離が短いことがデメリットです。例えば、IC乗車券や社員証、クレジットカードなどで、資産管理や物流・販売・追跡などさまざまな用途として製品に組み込まれた製品もあります。
一方、アクティブ型はタグ内に自らが電源を持ち、電波を送信します。このため通信距離を求められる状況においては威力を発揮しますが、パッシブ型と比較して高価であり、定期的(3〜5年程度)に電池残量の確認や電池の交換が必要です。
話題のTrackR pixelはアクティブ型タグで100円玉サイズの大きさであり、音だけでなくLEDライトでアイテムの場所を知らせてくれます(スマホと連動)。クラウドロケートでアプリに表示される地図からアイテムを探すことができます。

参照:https://www.thetrackr.com/jp/

(2)書類の紛失対策
①QR活用による紙文書の運用効率化
紙で配布して回収する書類や日々の報告など、仕分けや管理が必要となる紙文書を、スキャンするだけで自動的に仕分けし、電子化して保存できます。これにより、「仕分け」「ファイリング」する手間がなくなり、さらに後工程を効率化できます。
■富士ゼロックス社の「業務別らくらくスキャン」システム

参照:http://www.fujixerox.co.jp/solution/menu/sol023/

②積層RFIDタグ活用による「書類管理システム」
書類についてもRFIDにより効率よく、安全かつ容易に管理が可能になります。積層RFIDタグを活用した日立の「書類管理システム」では、書類や図書などの用途向けにアンテナ形状を従来のRFIDタグから変更させることにより、約1~2mm間隔で積み重ねても同時に読み取ることが可能なRFIDタグです。

■重要書類管理システムのメリット

参照:
http://www.hitachi.co.jp/products/it/traceability/case_study/juyosyorui_kanri/index.html

以上のようにデジタルによるモノの追跡管理は日進月歩で進化しています。これらをうまく活用することで、「探す」ムダは解消され、情報漏えい防止につながります。次回は「③すぐ探索、検索できる」創意工夫例を紹介していきます。

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