2022年10月27日
無駄は悪か?
東京の朝は快晴!しかしずいぶんと寒い朝です。
朝読んだ雑誌には、「効率化」、「タイパ」などなど、
効率最優先の風潮も見てとれますが、
「無駄=悪」とも言えないと思う次第・・。
東京大学教授 西成活裕氏の
無駄学によると、
「無駄かどうかは期間と目的の
二つを定めないと決まらない」。
たとえば、学生時代、受験に関係のない科目を
勉強するのは時間の無駄だと思っていたが、
20年後にそうした知識が役に立って、
論文をまとめることができたという。
このケースの場合、期間設定が3年と短ければ、
無駄かもしれないが、20年とすれば無駄ではないかも
しれない。
ある組織で仕事の成績が悪かった人を
異動させたら、残った人の関係が急に険悪になり、
生産性が大いに低下してしまった、という例。
仕事でいい成績を挙げる、という目的では
ダメだったかもしれないが、組織の人間関係潤滑油、
という目的においては、大事な役割を果たしていたのだという。
いま、社会がどんどん短期的な視野に陥っており、
無駄だと思うことを切り捨てて、見せかけの効率化に走るのは、
大変危険だと感じている、とはまさにです。
まずは目的と期間設定を適切に定め、
それを組織できちんと共有していくことで、
ぶれない無駄の判断ができるのですね。
それこそが、長い目で見た時の、
真の効率化である、という見解にも納得です。