2022年5月24日

人的資本への投資

東京は、すっかり人出が戻っている感ありです。
屋外マスク不要説の影響か、外している人もちらほら。
一気に潮目が変わって来たように感じます。

さて、5月19日の日経新聞社説。
一部引用します。

『日本の職場が元気を失って久しい。
労働生産性は主要7カ国(G7)のなかで最も低く、
働く人の仕事に対する熱意を示す「エンゲージメント」指標でも
国際比較で下位を低迷する。日本企業は成長力の回復に向け、
人的資本を重視した経営にカジを切るときだ。

経済産業省が5月に「人材版伊藤レポート2.0」と題する
報告をまとめたのも、従来型の人事システムが制度疲労を
起こしているという問題意識からだ。

報告を監修した一橋大学の伊藤邦雄名誉教授は
「今や企業価値を決めるのは有形資産ではなく無形資産だ。
その無形資産の中核は、紛れもなく人材だ」という。

人材の力を最大限引き出すためには何が必要か。
一つのカギは自律性の向上だ。組織のいいなりではなく、
配属やキャリア形成を自分で選べるようになれば、仕事への熱意は大きく高まる。

(中略)

世界の投資家は近年、人材の質についての情報に関心を強めている。
それが業績の先行指標になるからだ。
社員が生き生きと働く会社は成長し、そうでない会社は伸び悩む。
「利益を生み出す源泉は人だ」という当たり前の認識が、
株式市場にも浸透しつつある。

経営者や組織のリーダーには自らの職場が活気づいているか、
それとも沈滞しているかを常に自問し、手立てを講じる責任がある』。

政府は企業に対し、従業員の育成状況や多様性の確保といった
人材投資にかかわる19項目の経営情報開示を、今夏から求める見込み。
これまた一気に、潮目が変わってきたように思います。

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