2017年9月21日
459回目の成功確率
昨夜は、ユーグレナ出雲社長の講演を聴きました。
東大発ベンチャー企業として、
初めて東証一部上場した会社であり、
出雲社長はいつも、ミドリムシをイメージさせる
緑色のネクタイを締めていらっしゃいます。
久しぶりに感動し涙が出た講演でした。
ストーリーテリングの素晴らしさ、
体現者だからこそ伝わってくる想いに
心が震えました。
出雲社長は、18歳で初めての海外、
バングラディシュに行きます。
そこで直面したのは、この世界一の最貧国の子供たちは、
お腹がすいて困っていることはなかったが、
肉、魚、卵など動物性たんぱく質や野菜、フルーツが
不足して、多くが栄養失調であるということでした。
帰国して食べ物についていろいろと調べ、
ミドリムシに行きつきます。
植物が持つ栄養素と動物が持つ栄養素を持つ
珍しい生物。これさえあれば、世界中の栄養失調の
子供たちを救うことができる!
そんな想いで、苦労に苦労を重ね、
屋外大量培養に成功するのですが、
この素晴らしさをわかってくれる企業はどこにもありません。
500社まわり、1社も相手にしてくれない。
万策尽きたと思った頃、
「伊藤忠商事」との出逢いで、どんどん世の中に認知され、
力を貸す企業も増え、運命は変わっていきます。
講演の後半に、出雲社長は問いかけられました。
「日本で一番高い山は富士山と誰でも答えられるが、
2番目は分かりますか?一番でなければ、
人に認知はされないし、影響力は及ぼせない。
「私はお金がないから、一番になれるわけない」
「才能がないから」「頭が良くないから」「人脈がないから」。
こう考える人がいかに多いことか。
しかし、お金があっても、才能があっても、頭が良くても、
一番になれない人はいる。
つまり、これらのものは「一番になる」上で必要不可欠ではない。
では何が必要か。
「たとえ、成功率が1%であったとしても2回挑戦したら、
成功率は1.99%になる」。
3回挑戦したら、成功率は2.9701%になり、
4回目は3.940399%、5回目は4.90099501%に成功率が上昇する。
そして、50回挑戦すると39.4994%と成功率は3分の1に、
100回挑戦したら63.3968%と成功率は3分の2になる。
459回挑戦したら99%になるのです。
とにかく試行回数を増やすこと。
何回、何十回やるかどうかということが、
一番になるかならないかの最大の分かれ目なのだと。
最後に地球が壊れだしている脅威にも触れ、
「ユーグレナは、2020年までに
ミドリムシをつかったジェット燃料で
関空から石垣島行きの旅客機を飛ばす。
成功するまで500回でも1000回でも挑戦する。
きっとそれは実現できる未来」なのだという話には、
その情景がありありと見えました。
「ちょっとやったくらいで、これはだめだ・・なんて、
あきらめてはいけない!」
そんな啓示をいただいたように思います。