2017年6月28日
心柱
先日、法隆寺の近くを通りました。
世界最古の木造建築であり、
聖徳太子が建立されたこの寺院の五重塔は、
先端までの高さが32.5m。
この塔には一本の太い心柱が、
土台から塔の先端に突き出ている相輪まで
貫かれています。
この「心柱」は、一番上の相輪を支えているに
過ぎないそうですが、実は見事に
衝撃を吸収しています。
だからこそ、木造建築でありながら、
これまでの地震でも、
倒壊しなかったのではないか、とも
言われています。
スカイツリーも、この構造を取り入れています。
心柱と鉄骨が別々に揺れることで、
地震の揺れを吸収する。
生き方に通ずるものがあるなあ、と思いました。
「軸はぶらさずに、ゆるめる」。
また、木の性質をよく見抜いて建てられて
いるのも特徴的です。
力のかかるところや軸心部には、
「節」のあるものを使用したり、
「そり」を逆向きに合わせて活用する等、
ひとつひとつには特徴や個性があっても、
全体として統一がとれています。
組織づくりに通ずるものがありますね。