2023年3月13日

今がベストか?

松本の朝は雨模様。
今日は10度予想で、冬が戻ってきたかのような寒さです!
昨日は始発でこちらに入り、穂高の碌山美術館と松本市美術館へ。
碌山も草間彌生も、新たな作品を生み出すことに、命をかけた(かけている)。
プロの在り方に心ゆさぶられたのでした。

以前、致知人間力メルマガで、こんな文章に惹かれました。
一部引用します。

『いまがベストかと
常に自分に問答を掛ける』

──早乙女哲哉
  (てんぷら「みかわ是山居」主人)

天ぷらの場合、海老一本を
揚げるのに長くて30秒。

その作業をいままでに何百万回と
繰り返してきましたが、
30秒間、鍋の中で何が
おきているかを考えなかったことは
一度としてありません。

そうやって自分に問答を掛け、
貯金の数を増やしていく。

皿洗い一つするのでも、
この皿は何手で洗えるか、
どこからどう洗っていけば
100パーセントきれいに洗えるかを
考えていくことが大切なのです。

そうやってどんな仕事をする時も、

「いまがベストか、
いまやっていることはベストなのか」

と常に問答を掛け、
自分の中で整理していく。

全ての仕事はその延長線上に連なって
くるものだという気がしてなりません。

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『稽古をしてはならぬ。
 いつも真剣勝負をしなければならぬ』

──中川一政(画家)

画壇の弧峰(こほう)・中川一政さんが
97歳の時に揮毫した「正念場」の書がある。

初めてその書を見た時の畏怖に近い
感動を忘れることができない。

この人は97歳にしてなお
正念場の日々を生きようとしているのか。

97歳になってこれからが
本当の人生の正念場だと思っているのか。

求道一筋に生きんとする人の
気迫が、書には溢れていた。

中川さんが残された極めつけの言葉を2つ。

「稽古をしてはならぬ。
 いつも真剣勝負をしなければならぬ」

「一つ山を登れば、
 彼方にまた大きな山が控えている。
 それをまた登ろうとする。
 力つきるまで」

すべての道に生きる者に
不可欠の覚悟というべきだろう。

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