2017年9月26日

静かなる有事

『未来の年表』読了。背筋が凍る本です。
日本は、世界でも前例のない
「少子高齢化社会」に向かっていることは
周知の事実ですが、その実態を
正確に把握している人はほとんどいません。

日本の喫緊の課題は以下の4点。
1つは、出生数の減少。
2つ目は高齢者の激増。
3つ目は勤労世代(20〜64歳)の激減に伴う
社会の支え手不足。
そして4つ目はこれらが互いに絡み合って
起こる人口減少。

日本の未来は衝撃的です・・。
2021年頃には介護離職が増大し、
企業の人材不足も懸念される。
そして、2025年を前にして
ダブルケア(育児と介護を同時に行う)が
大きな問題となると、試算しています。

人口減少にまつわる日々の変化というのは、
極めてわずかである。
「昨日と今日の変化を指摘しろ」と
言われても答えに窮する。
影響を感じにくいがゆえに、
私たちを無関心にします。
だが、これこそがこの問題の真の難しさだと
河合氏は言います。

ゆっくりとではあるが、
真綿で首を絞められるように、
確実に日本国民1人ひとりの暮らしが蝕まれてゆく。
この事態こそが「静かなる有事」。

対処法はあるのか・・。
現在65歳以上が高齢者と定義されていますが、
これを75歳以上、と定義を変更した場合。
高齢者から外れる65〜74歳の多くの人が
働くのが当たり前の社会となれば、
労働力不足も社会保障の財源問題も大きく改善するといいます。

このままでは、わずか50年で勤労世代が
40%も少なくなるという「国家の非常事態」です。
あらゆる分野において、これまでの慣習や仕組みを
変えていくことが必要ですね。

さて、”2017年はすでにおばあちゃん大国に!”
という見出しが目に留まりました。
日本人女性の3人に1人がすでに65歳以上。
しかし、65歳以上が高齢者と定義され、
「おばあちゃん」と呼ばれることには
大いに抵抗を感じます。

年を重ねても、元気で労働貢献できる
自分でありたいと改めて思いました。

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