2016年1月30日
マンスリーレポート2014年11月号
ダブルチェックの弊害
日々、ダブルチェック、トリプルチェックと、何人もの人がチェックをしているのに、それでもミスが発生する、という声を耳にします。
なぜ、チェックする人が増えてもミスをしてしまうのか?
「次の人がチェックしていると思って、きちんと確認していなかった」
という声のように、複数人でダブルチェックやトリプルチェックをすると、却ってチェックが甘くなることもしばしばです。
複数人でのチェック作業を確実なものにするには、あくまでも業務の責任は、初期担当者にある、ということを明確にしておく。
さらには、「ここが肝」、というチェックポイントを決めておく、などの対策が必要です。
社会心理学者のダーリーとラタネは、傍観者効果を提唱しています。
複数人が介在するからこそ、だれも当事者意識をもって行動しない。
傍観者効果が現れる要因として、「責任の分散」、「評価懸念」、「多数の無知」の3つを挙げています。
「責任の分散」は、自分一人が当事者の場合は、責任は自分一人が背負うことになるが、多くの人がいる場合には責任が分散し、自分一人の責任ではなくなるということです。
ダブルチェック、トリプルチェック体制は、ともすれば、この心理が働くようにも思います!
【藤井美保代】
セミナープログラム
~気をつけるだけではミスは減らない!効率と信頼を高める!~
事務ミスゼロの仕事術
1.事務作業におけるミスの仕組みを理解した上で、ミスを減らすための具体的な方法を学ぶ
2.ミスをなくしてイキイキと仕事に取り組む姿勢を醸成する
【1】ミスを減らせば仕事の質も向上する ミスが招いた大きな損失・被害
ハインリッヒの法則を知る
最近起きたヒヤリ・ハット
業務の生産性を高める方法
ミス改善は 「三方よし」 の活動
【2】私たちの身近にある「ミス」を知る 【チェックリスト】
あなたの身近にあるこんなミス
【3】なぜそのミスは起こったのか
原因を多面的に考える
現象を引き起こした「要素」をツリーで考える
“なぜなぜ分析”で真の要因を探る 【個人ワーク】
【4】よくある「7 つのミス」への対処方法
「うっかり」ミス
「思い込み」によるミス
「段取り不備」によるミス ❍「引き継ぎ」のミス
「必要なものが見つからないこと」によるミス ❍「指示の受け方・出し方」のミス
「情報不足」によるミス
【5】今ある資源を活用したミスゼロのアイデア出し
改善アイデア出しに有効な発想法
【6】周りを巻き込みミスゼロ職場を実現する
「ミスゼロを実現する業務の標準化」 【ケーススタディ】
ミスを隠さずオープンにする風土をつくる
質・スピードを高め、残業を減らす『ワーク・ライフ・バランス』
事務ミスゼロの仕事術 <参加者の声>
「ミス」というとマイナスの言葉、落ち込む言葉ですが、ミスを起こさないためには、また、ミスを次にどのように活かせるか、明るく
前向きに学ぶことができました。
他業種の改善事例などが聞け、参考になりました。