補助職上級 マインドセット研修
株式会社青山製作所
https://www.asj-fasteners.co.jp/
本社所在地 | 愛知県丹羽郡大口町高橋1-8 |
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代表者 | 取締役社長 青山幸義氏 |
事業内容 | ボルト・ナット・樹脂製品等、自動車用ファスナーの製造・販売業 |
従業員数 | 5,026名(2019年) |
ご担当者 | 管理本部 総務人事グループ 人材開発チーム チームマネージャー 竹ノ下 哲幸氏 管理本部 総務人事グループ 人事労務チーム 尾矢 早織氏 写真、向かって右より 所属・役職は取材当時もの |
研修導入の背景
(竹ノ下氏)補助職は、初級、中級、上級の3階層に分かれているが、これまで補助職に対しての教育は、初級、中級社員に対してのみ行われており、この教育も社内インストラクターが実施しているという状況だった。
自動車業界は、ここ数年、100年に一度の大変革と言われており、この変化に追随していくためには、OA化、RPA化など、補助職業務内での改善も求められてくる。時代の流れを鑑みて、これからの教育制度を考えた時、補助職上級社員に対してもしっかりとした教育を行うことは必須だと考え、等級が上位である補助職上級社員には社内ではなく外部への依頼をし、基盤を強化したいと考えた。
研修で、一番解決したかった課題
(竹ノ下氏)自社を取り巻く環境が大きく変化している中で、働き方も変わってくる。
その中で、今後一番影響を受けるであろう補助職の「現状を的確にとらえて認識する視点」、「自らが率先して改善を進める意欲」、「周囲を巻き込んでいくリーダーシップ」を高め、主体的な働き方へと変容してもらうことが必要だと感じていた。
BPSを選んだ理由
(尾矢氏)2017年に藤井美保代講師の「女性のための3つの仕事力セミナー」に参加させていただいたことがきっかけ。「とにかく楽しく、あっという間。でも中身が濃い」というのがとても印象に残っていた。受講の目的は、自身のスキルアップもあったが、上司から「社内で実施するにはどうか?」という視点でも参加してきて欲しいという意向もあり、受講後に感想を伝えると、「そう感じたということは、研修が楽しかった(楽しく参加できた)ということ」と言われ、改めて濃い時間を過ごせたのだなと感じていた。セミナー受講後もテキストを度々見返しながら業務に取り組むなど、大きな影響を受けた。これが大きな要因。
(竹ノ下氏)その後、2019年に実際に実施しようという計画が立ちあがった時、尾矢からBPSのセミナーを受講して、非常に良い内容だったとの報告を受け具体的検討に入った。
事前にホームページなどを閲覧してみると、女性の活躍をテーマにした取り組みが多く、実績もあったことから御社へ相談。こちらの要望に対して、ご提案頂いた内容が補助職上級の社員に学んで欲しい内容だった為、BPSに依頼をした。
研修の印象
(竹ノ下氏)補助職上級社員は優秀な人材ではあるが、予想以上に研修を受けた社員の学ぼうという姿勢が高く、非常に驚いた。事前のワークショップ・研修時のグループワークにおける活発なグループディスカッション、そのアウトプットの内容、研修事後アンケートへの回答も質の高いものが多かったが、フォローアップ研修前の事前課題において、各自が目標とした行動計画に着手し、しっかり取り組んでいたことが嬉しい成果であった。
(尾矢氏)2017年に受講した内容も含まれていたが、改めて再確認できる機会となった。普段は顔を合わせる機会の少ない社員とも、グループワークなどを通して直接コミュニケーションを取れたことで、仕事もやりやすくなった。同期以外では他部署の方と交流する機会が少ないので、研修を受けた多くの上級職同様に感じていたと思う。
研修を終えての変化
(竹ノ下氏)ほとんどの社員が、研修で学んだ内容を自身の業務で実践していることに加え、補助職上級という立場を意識し、自分から主体的に働きかける行動が多くみられるようになった。大きな変化という視点ではまだ見えてない部分もあるが、各自がアジャイル的にチャレンジしている様子は、上司アンケートからも垣間見えており、今後が楽しみである。
(尾矢氏)仕事の仕方や向き合う姿勢が変わったと言われている人が多い。研修後に、学んだことを自分なりにまとめて部署内で展開した人がいるという話を聴き、その資料を見せてもらったが、非常によくまとめられていた為、自分の部署でも展開させてもらった。私自身は、2021年4月から補助職上級から総合職へと職掌転換し、新たなチャレンジをスタートさせた。社内でのこの活動を通して、仕事に対しての向き合い方を考えるきっかけとなり、マインドチェンジが出来たと思っている。
今後の展望
(竹ノ下氏)2019年から本取り組みを始めているが、受講済みの補助職上級の社員が、引き続き情報共有できる仕組みを作っていきたいと考えている。研修は、受けるだけでは本当の意味で身につかず、受けた後の実践が大事だと考えているので、一つの流れにしたい。補助職上級社員が基点となった意図的な関わりも大切だが、上司からの声がけなど、その受け皿となる環境への働きかけもしていきたい。また、そんな上級職を見て、初級⇒中級⇒上級へのキャリアデザインを描けるようなロールモデルにもなれたらいいと考えている。
(尾矢氏)現在は、労務管理の業務を行っているが、今後は人材開発の分野も学び、影響を与えられる人材になっていきたい。
講師インタビュー
本研修がスタートする前に竹ノ下様、尾矢様と、数回にわたってニーズをすり合わせる機会をいただいた上で、プログラムを設計しました。職場から離れた研修会場で実施することで、日常業務に気を取られることなく、しっかりと集中し取り組める環境を整えて下さり、随所に補助職上級の方々への期待と想いが伝わってきました。
特筆すべき特徴は、弊社に委託いただいた外部研修の1か月前に、社内で事前研修を実施されている
ことです。求められている役割期待や課題を明らかにすることで、外部研修へのブリッジングもスムーズだと
感じています。
研修終了後には、「振り返りシート」で各自がリフレクションを行い、3ヵ月後のフォローアップ研修に向けて、「事前課題シート」で成果と課題を整理することで、職場での取り組みが加速しました。
研修では、終始、集中力が途切れることなく参加下さり、活発に意見交換しながら、自分の考えについて話し合うことができていました。休憩中も寸暇を惜しんで話が盛り上がっており、参加者同士のネットワーキングがより強固なものになりました。
手順書づくりやマニュアルのアップデート、段取り力改善など、生産性向上に尽力した方、同僚とのコミュニケーションの場づくりや効果的な後輩指導などのヒューマンスキルを駆使し、主体変容しながら取り組んだ方もいらして、皆さんの行動力には、毎回感服することばかりです。
取り組むことで新たに生まれた課題もあります。しかし、お互いの課題に丁寧に耳を傾けながら、相互アドバイスを行うことで、改善のヒントが見えてきました。
これからも、上司や周りからの期待を知った上で、しなやかに周りを巻き込みながら、影響力を発揮されることを願っています。
藤井 美保代
Fjii Mihoyo
「輝く人財づくりを支援する」を理念に、人と組織が豊かで幸せになることを実現するための研修・コンサルティングを、これまでに約1,000社以上で展開。単なるスキルや知識、ノウハウを教えるだけではなく、それらを根付かせるために必要な姿勢や志からしっかり教える研修は、各地で高い評価を得ている。ワーク・ライフ・マネジメントを実現する働き方支援・コンサルティングに注力している。