2021年8月18日
あわい(間)を生きる
昨日の対話会で、「いつから仕事?」と訊かれて、
「今日から!」と答えたものの、仕事のような休みのような。
仕事・休みという概念が数年前からなくなった、という
話を聴いて、なるほど、と納得。あわい(間)に生きる。
「あわいに立つ」。いいなあ、と思います。
とかくこの世界には、白黒はっきりつけられない、
曖昧な「あわい(間)」が、いくつも存在します。
仕事と休み、善と悪、損と得、はっきり区別することを良しとする感あり
ですが、はっきりしない場面にこそ味わい深さがあり、人間らしさが
垣間見えますね。
能楽師の安田登氏の著書、「あわいの力」には、このように綴られています。
能の世界での「あわい」とは、この世とあの世をつなぐ境界、前と後ろをつなぐ
媒介なのだそう。幽玄の世界を観せる能楽は、媒介者であるワキが、異界の存在であるシテと出会い、現実世界と異界をつなぐ「あわい」の存在として、シテの
思いを晴らすまでが描かれている。
現実世界と異界を繋ぐ「あわい」。
生と死の間をつなぐ「あわい」。
こう書くと、そもそもわたしたちはあわいに生きているのだと思います。
自然の中に身を置き、あわいの感覚を呼び覚ましたい。
そんなことを願うのでした!