2021年3月11日
リーダーシップといえばこの話
名古屋で迎える朝です。
ホテルの窓からちょうど日の出を拝むことができました。
今日はリーダーセミナーです。
これからホテルを出て、最寄りのスタバに移動予定。
さて、リーダーシップといえば思い出すのが、
ソニーの創業者、井深大氏が語ったリーダー論です。
この話を思い出すたび、胸が熱くなります。
ソニーの社長時代、
最新鋭の設備を備えた厚木工場ができ、
世界中から大勢の見学者が来られました。
しかし一番の問題だったのが便所の落書きです。
会社の恥だからと、
工場長にやめさせるよう指示を出し、
工場長も徹底して通知を出した。
それでも一向になくならない。
そのうちに『落書きをするな』
という落書きまで出て、
私もしょうがないかなと諦めていた。
するとしばらくして工場長から電話があり
『落書きがなくなりました』と言うんです。
『どうしたんだ?』と尋ねると、
『実はパートで来てもらっている便所掃除のおばさんが、
蒲鉾(かまぼこ)の板2、3枚に、
“落書きをしないでください
ここは私の神聖な職場です”
と書いて便所に張ったんです。
それでピタッとなくなりました』
と言いました。
井深さんは続けて
「この落書きの件について、
私も工場長もリーダーシップをとれなかった。
パートのおばさんこそがリーダーだった。
リーダーシップとは上から下への
指導力、統率力だと考えていましたが、
誤りだと分かったんです。
以来私はリーダーシップを
“影響力”と言うようにしました」。
リーダーシップとは、指導力、統率力、
だけではなく、その人の「仕事に向き合う姿勢」や、
「あり方」そのものもリーダシップになるのだと
深く納得したのでした。