教育機会創出により組織力を強化

新人事制度に対応した教育機会創出により組織力を強化

株式会社クボタ

http://www.kubota.co.jp/

本所在地 大阪府大阪市浪速区
代表者名 代表取締役社長 木股 昌俊
従業員数 10,830名(単独)
ご担当者 ダイバーシティ推進室長 山神 孝志氏
ダイバーシティ推進室 担当課長 長谷川 順子氏
育成グループ 博多 祐子氏
育成グループ長 亀田 幸一郎氏

新人事制度に対応した教育機会創出により組織力を強化

2013年から継続的に研修を担当させていただいている株式会社クボタ様の皆様に研修導入の背景および今後の展望についてお伺いしました。 

研修導入の背景

å株式会社クボタは、2012年10月に世界共通の企業理念「クボタグローバルアイデンティティ」を制定し、性別、国籍、組織など、社内に存在する様々な壁を取り払い、総力を結集してさらなる成長を遂げるための取り組みを行ってきた。その一環として2013年10月にコース別人事制度を廃止し、マネジメント層をE(エキスパート)職、2014年4月に事務系・技術系一般社員をS(スタッフ)職、技能系社員をT(テクニカル)職という3階層に改訂した。 図1を参照

図1:管理者層、一般社員層のコース統合

この改訂に伴い、従来、体系的なOFF-JT教育を受ける機会がなかった旧A職(アソシエイト職)の社員を対象に、体系的な研修を提供することとした。
当該研修は、教育機会の均等化および意識変革と能力開発を目的として企画され、2014年度より3年計画でスタートした。

  • A(アソシエイト)職:実務系社員(一般職に該当)
  • 研修概要は、図2を参照

また、旧A職社員の研修と並行し、E職(マネジメント職)の女性社員に対しても研修を実施。
以前、業務改善研修を委託して社内評価が高かった株式会社ビジネスプラスサポート(以下、BPS)に、これらの研修を委託することとした。

図2:人事制度改訂内容およびBPS研修実施内容

旧A(アソシエイト)職対象研修の課題と成果

意識の壁を取り払い、モチベーションアップと職場の活性化につなげたい。

研修企画の背景

平成26年度に行われた人事制度の見直しに伴い、株式会社クボタが長期に亘る成長を目指すために、今よりも高いレベルでの人材育成に取り組むことが必要、という認識があった。

新制度では、非管理職であるC職、B職、A職がS(スタッフ)職に統合されたため、職務系列による仕組みと意識の壁を取り払い、教育機会の均等を図り、従業員一人ひとりが能力と意欲を活かして充分な活躍ができる環境を整える必要があると考えた。

また、挑戦しようとしている旧A、B職のモチベーションアップを図り、活気のある職場を作るために、旧A職社員を対象とした「セルフマネジメント研修」を導入した。

今後の展望

2016年度の研修テーマは、本人の意欲や能力を活かして会社の期待に応えるために、将来の自己のあり方について考えることとした。
視野を広げて、組織で働くことの大切さを意識させることを重点に実施したい。

また、旧A職の必修研修として実施するのは2016年度で終了とし、2017年以降は対象者を拡大、旧A職が受講したいと思うようなテーマのスキル系研修を選択性で実施することを考えている。若手従業員を含め、男女問わず自発的に受講して欲しい。

E(エキスパート)職対象研修の課題と成果

管理職としてどのように組織に貢献し、自身を成長させていくかを考える機会を提供

研修企画の背景

旧A職(実務職)の方が試験を受けて管理職に進級する場合、通信教育は提供してきたものの、体系的な研修を受ける機会が少なく、OJTでステップアップしてきた従業員である。そのため、管理職になるにあたり、今後、管理職としてどのように組織に貢献し、自身を成長させていくかを考える機会として体系的な研修を実施することとした。

2014年度は、旧A職から進級した女性22名を対象に研修を実施。
2015年度は、旧A職に加えて旧C職と中途入社S職から進級した女性を対象とし、一緒に研修を受けることとした。
同じE職であっても背景の異なる従業員が一緒に研修を受けることによる相乗効果で、自分たちに何ができるのかを考える機会となることを狙った。

今後の展望

3カ年目となる2016年度も本研修を継続し、引き続き、受講者が管理職としてクボタにどのような貢献ができるのかを考える場とし、女性管理職の活躍推進にも繋げたい。

ただし、2016年度は、女性管理職だけを対象とするか男性管理職を含めるかを検討している。
現在の女性管理職比率は2.7%であるが、昇格比率を見ると男性の方が若干高い程度。

女性の在職年数が17年程度に延びている現状を考えると、長期間同じ職位に留まっていることの方が不自然と考える。

本研修を通じて、E職同士のネットワークを広げるだけに留まらず、S職女性のロールモデルとして後輩へも影響を与え合い、会社への貢献と自身の成長を目指して欲しい。

BPSに対する評価と今後の期待

今後も、毎年、進化し続ける姿を受講生に見せていただきたい。

ダイバーシティ推進室長 山神氏

BPS社に委託した一連の研修には、体系的な教育を受けることで思考の幅を広げたいという狙いがあります。人事制度が変わり職種の壁が無くなったことで、意欲のある人がより挑戦しやすくなったという面がある一方で、目の前にある仕事そのものが変わるわけではありません。長期に亘って同じ仕事を続けると思考の柔軟性が失われてしまい、いわゆる蛸壺状態に陥り易くなります。

今回の研修は、体系的な教育機会を均等にするということに加え、思考や視点の幅を広げ、柔軟性を持ってもらうことも目的としています。
当社では、以前から階層別研修、スキル研修を実施しており、研修体系としては充実していたと考えていますが、旧A職を始め一部の女性社員は体系的な研修を受けてこなかったため、機会均等を図るために従来の体系と別だての研修を計画しました。

今回は、女性社員を中心に、ある意味では、ダイバーシティ推進研修として企画しましたが、最終的には、あえてダイバーシティと言わなくても良い状態を目指したいと思います。

BPS社については、藤井社長ご自身が起業されていらっしゃるにも関わらず、肩肘を張ることなく、悩んだことや苦労した経験を率直に開示し、しなやかに復元するレジリエンスを体現されていること、また、講師のみなさんが、毎年、努力し、進化し続ける姿を見せてくださるところが受講生の共感を得ていると思います。

丁寧なヒアリングによるカスタマイズを、今後も期待したい。

育成グループ長 亀田氏

講師間での情報共有がしっかりできており、複数講師間での質のバラツキがないことを評価しています。

また、一般的に、研修ベンダーには、自社パッケージを売りにされる会社や派遣する講師のノウハウ、コンテンツを提供される会社があると認識していますが、BPS社の場合は、いわば中間的なサービスを提供してくださると感じています。

具体的には、クボタの人事制度や状況をヒアリングした上で、当社に適したコンテンツになるようカスタマイズを加えてくださるところがBPS社の強みと感じていますので、引き続き、その強みを強化していただきたいと思います。

受講生に寄り添いながらも、強いメッセージを発していただきたい。

ダイバーシティ推進室 担当課長 長谷川氏

これまでどおり、受講生に寄り添っていただくことに加えて、2016年度は受講生の年齢が若干若くなりますので、自信と覚悟を持って挑戦してほしいというメッセージを、これまで以上に、より強く伝えていただきたいです。

 

 

 

 

ロールモデルとして、受講生目線でのアドバイスをお願いしたい。

育成グループ 博多氏

旧A職研修の受講生アンケートより、「仕事の幅を広げたい」「仕事の質を高めたい」と考える社員が多くいることがわかりました。3職種(A,B,C職)の壁が完全に取り払われたわけではありませんが、少なくとも、(研修を受講した)旧A職が壁を取り払おうとする意識を高く持っていると感じています。具体的な行動としては、積極的に会議に参加したいと考えたり、資料を読んで部署全体の動きを把握しようとしたりする傾向が出ています。

BPS社の研修は受講生に大変好評で、研修を通して講師のファンになった社員が多数存在します。講師の方が常に前向きで、女性特有の悩みを理解し、業務にすぐに活かせる的確なアドバイスをくださることが理由でしょう。ロールモデルとして見ている社員が多いように思います。

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