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働き方改革への提言(コラム2017/03/10)

働き方改革への提言

昨年8月、安倍首相は働き方改革を「最大のチャレンジ」と位置づけ、加藤勝信氏を新設の「働き方改革担当相」に任命し、関係閣僚と労使の代表、有識者が顔を揃える「働き方改革実現会議」を発足させました。
政府は「ニッポン1億総活躍プラン」として、「名目GDP(国内総生産)600兆円」「希望出生率1.8」「介護離職ゼロ」の3つの目標を掲げています。
※ 参照:名目GDP 504兆円(2016年),出生率1.5(2015年),年間介護離職者約10万人(2015年)

働き方改革が声高に叫ばれるのは、日本の成長と分配の好循環を実現するためです。
そのシナリオとは、
① 現状:人口減少+少子化+高齢化

② 子育て世代の男女や高齢者の就労促進

③ 働き方を見直し、労働生産性を向上

④ 消費の拡大

⑤ GDPの上昇

⑥ 出生率の改善(最終目標出生率2.1で人口が9,500万人で安定).
というものです。

首相は「働き方改革は、社会問題であるだけでなく、経済問題です」と昨年9月の実現会議の初会合で強調しました。改革のテーマは9項目あり、方向性として「労働生産性の向上」と「ダイバーシティ経営の実現」が主軸となり、働き方改革はワーク・ライフ・バランスの実現につながります(下図参照)。

※「働き方改革9項目」をベースに作成。

以上の政府主導の働き方改革は、人口減少に伴う人手不足から長時間労働や年功序列型賃金などの日本型雇用慣行の弊害により、企業は待ったなしの改革として迫られています。1)非正規雇用の処遇改善、2)賃金引上げ、3)長時間労働の是正は労働生産性の向上からもたらされます。
公益財団法人 日本生産性本部によると、
「2014 年度の日本の名目労働生産性は 770 万円であり、名目ベースでは上昇したが、変動を加味した実質(-1.6%)では前年度から2.8%ポイント低下し、5 年ぶりのマイナスとなった。」

出典:「日本の労働生産性の動向」2016年度版 公益財団法人 日本生産性本部

「国際的にみてみると、就業1時間当たりの日本の労働生産性は41.3ドル(4,349円)。OECD 加盟34カ国の中では第21位であり、2005年から21位の状況が続いている。」
としています。上記の労働生産性の推移と、この国際比較での順位の停滞を見る限り、日本の労働生産性は伸びがないことから働き方に本腰を入れていないことがわかります(図4参照)。

出典:「労働生産性の国際比較」2016年度版 公益財団法人 日本生産性本部

会議にムダな資料が多かったり、メール処理が全社的に統一されていなかったり、通勤に片道1〜2時間かけたり、一般的な会社には数多くのムダがあります。長時間労働の対策として、よく挙げられる「ノー残業デー」等の小手先のやり方では決してなくなるものではないのです。
「労働生産性の向上」「ダイバーシティ経営の実現」は働き方改革において真っ先に取り組むテーマです。従来の働き方をゼロベースから見直し、管理職の意識改革や企業の制度改革を行うことが求められています。弊社のコラムでは前回に引き続き、これらのエッセンスをシリーズにて伝えていきます。