サムシンググレート

先日亡くなられた、筑波大学名誉教授の村上和雄氏。
本も何冊か読みましたが、「遺伝子を研究するほどに自然の不思議さや偉大さを
感じる。人間の体の中には宇宙の法則性がある」というお言葉が印象的でした。
宇宙や太陽系、地球の活動とも同じで、寸分のくるいもなく動いており、
秩序正しい法則性がある。
神様が創造された宇宙や生き物がいかに素晴しいかということを
科学用語で証明していく、これが本来の科学の原点だと。

追悼公開いただいた 白鳥哲監督作の「祈り~サムシンググレートとの対話
~」を観ました。
村上和雄氏は、映画の最後のメッセージで、このように語っています。

「21世紀は日本の出番が来ると思っている、いや、そうしたいと思っている。
世界から見ると、日本にはそういう使命がある。
なぜなら日本は西洋の科学技術を学び経済大国になった。
しかし、日本には日本文化の伝統というものがある。
これは仏教と神道からきているサムシンググレートの世界を感じている。
いただきます、おかげさま、ありがたい。もったいない。
これらの言葉の裏には、大自然の働きに対する感謝がふくまれている。
2000年も続いた伝統は、今スイッチがオフになっているだけ。
サムシンググレートに感謝する。地球・太陽・水に感謝する。
それがおかげさまであり、もったいない、であり、いただきます、なのだ。

生きていることはまさに有難いこと。細胞1個が偶然できる確率は、
1億円の宝くじに最低百万回もあたるのと同じくらい。そんな細胞を
人間は、60兆個持っている、そのこと自体がありがたい。

言葉とは文化そのものを表す。
2000年もこの言葉を大事にしてきた日本文化の伝統のスイッチをオンにすべき。
日本は世界に役立つ国だ、尊敬される国だ。そういう国家目標を立てると、
日本は素晴らしい国になる。そのために私は、サムシンググレートの
メッセンジャーになる。この天命を楽しもうと思う。

わたしたち日本人が誇りをもって歩めるような、
メッセージをいただけました。







オープン・シェア革命


犬山で迎える朝。国宝犬山城までは、片道2キロ。
ちょうどいい散歩コースだなあ、と朝からお城を拝みに行ってきました。

さて、先日NHKクローズアップ現代で放映されていた、オープン・シェア革命。
ダルビッシュ有や、青山学院大学陸上競技部。
自分たちのトレーニング法を惜しげもなく一般公開することで、
他の選手が技術を学び、さらに進化した技術をアップし、
フィードバックすることで、業界全体が成長する。
まさに”成長の好循環”が生まれているというのが、素晴らしい!

青山学院大学の原監督曰く、「しれっとオープン化せずにいたほうが、
もっと箱根駅伝で勝てたかもしれないなと。
いつのまにか他のチーム強くなってきたなと感じる部分も正直ある。
でもこの駅伝の社会的地位や人気度があがり、
箱根駅伝をやりたいという子どもがずいぶん増えてきた。

また結果として、陸上業界でマラソンや5000メートル、
1万メートル、トラック競技で記録がどんどん伸びている。
手足が長くて、体つきも良く、本来はサッカーや野球をやって
活躍するような身体能力の高い選手が、陸上界に入ってきてくれていて、
回りまわって青山学院にそういった優秀な人材が入ってきたことは、
結果として私がやってきたことは間違いじゃなかったかなと思っている。

情報化社会の中で、監督の経験則だけで指導していくのは、もはや時代遅れ。
いかにその情報を利用していくか、見える化していくか。
そのことが指導者に今、求められてるのではないか。
威張り散らす指導に誰も選手はついてこない。
今の若い世代の人たちはいくら厳しく指導しても、
それが論理的でまっとうな手法だったら頑張る。
ただ理不尽な指導だったら学生はやらない。
具体的に数値化して、見える化して、頑張らせる、
その指標をつくってあげること、枠組みをつくってあげることが大事。

これはビジネスにも通ずるものですね。
これまたヒント満載の番組でした!










人間関係

今週は始発ウィーク。
いつものカフェで朝活中ですが、人の入りは2割程度・・。

さて、昨日投稿した「幸福と健康の鍵は人間関係」繋がりで、もう1本。
数年前、”嫌われる勇気”でおなじみの、岸見一郎氏の講演を
聴いた時の内容を紐解いてみましたが、ここでも同じことが語られていました!

「人間の悩みは、すべて対人関係における悩みである」。
しかし、一方においては、「人間が幸福を感じるのも、人との関係性において」です。とするならば、そこから逃げるのではなく、勇気をもって関わっていくことだと。

アドラーは、「あらゆる縦の関係」を否定し、
すべての対人関係は「対等な関係」だと言います。
たとえばほめることも叱ることも、
対等な関係でなされるのではなく、
「縦の人間関係」に基づくものだと。
なぜならば、「ほめる」とは、能力のある人が、
能力のない人に下す評価。
「叱る」というのは、上が意図することに
従わせようとする行為。

ではどうすればよいのか。
それは感謝を伝えること。
「ありがとう」「助かったよ」。
感謝こそが貢献感を高め、勇気づけにもなる。
そして、感謝こそが、「横の人間関係」を作る言葉だと。

横の人間関係を築いていくには、
相互に尊敬し合い、相互に信頼し合うこと。
しかし、尊敬も信頼も、相手に求めるのではなく、
相手に対して、まずは自分がその気持ちを
持つことなのだと。

そういえば岸見先生が醸し出されている空気感も、
まさにそうだなあ、と思い出しました。
嫌われる勇気が売れに売れていた頃。
しかし、そのスタンスは自然体というかニュートラルというか。
そのことが一番印象に残っています!






幸福の研究

英語学習がてら聞いている、TEDスピーチ。
最近面白いな、と思うのは、ハーバード大学の研究結果。

「史上最も長期に渡って成人を追跡した研究」で、開始されたのは第二次世界大戦よりも前の1938年です。そこから75年もの長期間にわたり、2つのグループの724人の「身体の健康」と「心の健康」の状態を追いかけ続けた。

研究の目的は、「幸福と健康の維持に本当に必要なものは何か」を明らかにすること。対象になった2つのグループはハーバード大学卒業者ともう一方は、ボストンで経済的に恵まれない環境で育った人たち。

幸福と健康の維持に必要なものは何か?
それは富でも名声でも必死に働くことでもなく、良い人間関係。
これが私たちの幸福と健康を高めてくれるのだと、75年に及ぶ研究が
明確に示しています。逆に孤独は「有害」ですらあると。

但し、友人やコミュニティの数ではなく、大切なことは、身近にいる人たちとの
「人間関係の質」だ。
温かく、親密な関係性があるかどうか。信頼し、安心し、互いに頼り合えていると感じられるかどうか。人間関係の質、とはどういうことでしょう。それは温かく、親密な関係性があるかどうかです。信頼し、安心して、互いに頼り合えると感じられるかどうか。

コロナをきっかけに、この研究結果に納得!という人が増えたかもしれません。
あ、私もですが!






ワークマン式「しない経営」

ワークマン式「しない経営」読了。
ブルーオーシャンである作業服販売という小さな市場を深化し、Excelデータをもとに、自社の強みを考えブルーオーシャン市場を開拓。
今までの常識を変え、「しない経営」に徹した9年間のことを、
専務の土屋氏が語っています。

就任後しばらくはワークマンを観察することに徹し、結果思ったことは、「ワークマンはしない会社」だということ。マイケル・E・ポーター曰く「戦略とは捨てること」の言葉のとおり、法人相手の作業服受注のように競争の激しい大きな市場を捨て、個人向けの店売りに特化し、この小さな市場でシェアを取る。
さらに、粗利益率の高い製品は扱わない!作業服は消耗品である以上、低価格であることが必須。一番儲かる製品をちらしに載せない、値引きはお客様への裏切り行為だからしない。しないことを積み重ねた圧倒的な強みこそがワークマン躍進の原動力なのですね。

一方、異常な売れ方をしている異常値を検知し、Excelデータに反映・深掘りすることで、自社の強みが見えてくる。 このことがきっかけで、作業服の専門店からアウトドアやスポーツカジュアルに通じた「高機能ウェア」メーカーへと変貌を遂げた。

さらに興味深かったのは、トップダウンではなく、サーバント型のリーダーシップで一人ひとりの強みを引き出し、活躍できる組織風土を作ったこと。
ポイントは、「興味・ワクワク感」を持ちながら仕事ができるよう、社員との面談は、「やりたいこと」をヒヤリングし、できるだけそれに沿うように方向づけをしたこと。そうすることで、会社の夢ではなく、自分の夢、自分の興味あることができることがやる気につながる。

人は夢で動く。一つのことを苦しいと感じずに続け、やり抜くためには、夢、希望、興味が必要。しかし、特別に強い興味を持つ社員は少数であることから、「社員の年収100万アップ」を約束した。この報酬目標がきっかけとなり、マネージャー以上でやめた人は、家庭の事情でやむなく、の一人を除いてはゼロ。

とにかくすごい!リーダー必読の1冊です!


 

 






ムダとは何か

ウグイスの声で目覚めた朝。
なんとも心豊かな1日のスタートです!

さて、ムダについて考える朝。
東京大学教授 西成活裕氏の無駄学によると、
「無駄かどうかは期間と目的の二つを定めないと決まらない」。
たとえば、学生時代、受験に関係のない科目を
勉強するのは時間の無駄だと思っていたが、
20年後にそうした知識が役に立って、
論文をまとめることができたという。
このケースの場合、期間設定が3年と短ければ、
無駄かもしれないが、20年とすれば無駄ではないかもしれない。

ある組織で仕事の成績が悪かった人を
異動させたら、残った人の関係が急に険悪になり、
生産性が大いに低下してしまった、という例。
仕事でいい成績を挙げる、という目的では
ダメだったかもしれないが、組織の人間関係潤滑油、
という目的においては、大事な役割を果たしていたのだという。

いま、社会がどんどん短期的な視野に陥っており、
無駄だと思うことを切り捨てて、見せかけの効率化に走るのは、
大変危険だと感じている、とはまさにです。

まずは目的と期間設定を適切に定め、
それを組織できちんと共有していくことで、
ぶれない無駄の判断ができるのですね。
ついつい効率重視になっている自分に気づいた朝でした。


 

 






人新世の「資本論」


話題の”人新世の「資本論」”読了。
人新生とは、人の経済活動の痕跡が、地球の表面を覆いつくした年代という意味。たとえば、地球のすみずみまで、人間が作った道路やビル、河川敷、農地などがある。海に目を向ければ、海洋プラスチックゴミだらけ。そして、二酸化炭素は増え続け、プルトニウムやセシウムが飛んでいる地域もある。とにかくどこに行っても、人類の活動がなんらかの形で覆ってしまっている。

これをどう見るべきなのか?
この反動として、気候変動の影響で、温暖化、スーパー台風、山火事などの異常気象が発生し、生物の多様性が失われ、多くの場所が人間の住める地球環境ではなくなってしまう。このままでは確実にそのシナリオは進んで行くばかり。


氏は、「脱成長コミュニズムが世界を救う」としています。
これは、成長をやみくもに追求しても、住めない地球になってしまっては意味がない。地球の特定の限界の中で生きていくこと。これが脱成長。必ずしも停滞とか、清貧ということではなく、飽くなき成長を求める資本主義から脱出した方が、人間は豊かになれるはずだ、といいます。脱成長と資本主義の両立は不可能。資本主義を超えるような社会に移行することでしか、脱成長社会は実現できない。その時に重要なのが、資本によって独占されてしまったものを、もう一度、人々のもとに取り返していくということ。

一部に独占された無形の資産や知識を社会に還元していくということか?

新しい社会の見方、もっと別の道を模索するような発想の転換ができるようになると、今の社会にうまく対処できるようになるかもしれません。豊かさを再定義し、新たな価値を生み出していくことなのか?
いずれにしても新しい社会の姿が問われている内容です。
この本が話題になっていること自体、このままではまずい、という問題意識を感じている人が多い証なのかもしれません!


 

 






1時間だけ増やす



大阪は、心なしか通勤客が少ない朝。
とはいえ、いつものカフェはほぼ満席です。

さて、昨日の東洋経済オンラインで、ちょっとショックな記事を見つけました。
タイトルは「6時間睡眠の人ほど体調不良に陥る」。
えええ、私のベストパターンは22時就寝、4時起床のまさに6時間睡眠!
しかし、体調が悪いと感じることはないが、感じることすら麻痺しているのか!?以下にあるように、認知機能が下がっているともいえる・・。


「睡眠時間6時間以下の人は、集中力、注意力、判断力、記憶力など著しい脳機能の低下を伴っており、「徹夜明け」と同程度の認知機能、作業能力しかない。「そんなわけはない」と思うかもしれませんが、「認知機能が下がっている人は、自分の認知機能の低下に気付かない」という研究があります。

たった1時間睡眠を増やすだけで脳の機能は著しく改善します。
仕事のパフォーマンスは上がり、仕事の生産性は上がります。
仕事のミスも減り、仕事は効率化し、仕事が早く切り上げられるようになり、
そこで睡眠時間が確保できるようになります。


この1時間確保が難しいのですが、記事ではこうも伝えています。


「1週間限定、睡眠時間1時間アップチャレンジ」です。
今日から、「ずっと」睡眠時間を1時間増やさなければいけない、
というと「難しい」と感じるかもしれません。
なので、ずっとやる必要はありません。
「1週間限定」でいいので、いつもより1時間早く寝て、
1時間だけ睡眠時間を増やしてください。

1時間早く寝るとなると21時睡眠。
これまたハードルが高い・・。GWならばできるかも!



お互い様の精神

関東は夜明けが早い!5時にはもう明るくなってきます。
今朝も快晴です。

さて、30年にわたり女性リーダーの強みの発見や育成を支援している、パーソナルコーチ、サリー・ヘルゲセン氏の日経ARIAインタビュー記事から一部引用します。


女性は人間関係を構築する優れたスキルを持っています。しかし、それを活用するのは得意ではありません。ドイツのある研究でも、女性は自分のネットワークをあまり効果的に使わないという結果が出ています。例えば、「こういうポジションに就きたい」といった具体的なゴールがあって、そのために「助けていただけませんか?」と協力を仰ぐような、戦略的なお願いをすること。あるいはもっと小さな、「この本を300冊売るのを手伝ってくれないかしら?」といった戦術的な依頼も苦手です。

 なぜ人に何かを依頼することをためらってしまうのか。それは、依頼された人が自分に「使われた」と感じてしまい、それが申し訳なく思えるからなんですね。人間関係を活用するのは利己的なこと、自分は人を利用するような人間に思われたくない、と。

 しかし、そのように考える必要は全くありません。
自分が人にリクエストをするということは、暗示的に、「私もあなたを助けるリソースになれる、力になれる人間なんですよ」と示すことでもあります。しかし、なかなかそこまで考えが至らないために遠慮してしまうのです。

ふむ、確かに自分にもそういう傾向はあるが、お互い様の精神で!ですね。





大事に使う


長年愛用しているキャリーバッグが
ギシギシと音を立てるようになったので、
先日、ショップで修理をしていただきました。
ああ、なんとスムーズに動くことか!

万年筆が書きづらくなってきたので、
これまたお店でクリーニング。
つまり感もなく、スラスラと書きやすい!
これは独立した時に買ったので、もう22年使っていますが、
いまだここ1番の時には活躍中。

白の洋食器セット一式は1993年に買ったので、
どひゃー、28年物。
先日、娘が入学式に履いていった靴は、30年前に買って
2度しか履いていないもの。ハンドバッグは両親が退職記念に
イタリアで買ってくれた、これまた24年物。
捨てるものも多いが、思い入れのあるものは、意外と長く
愛用していることに、書きながら気づく。

自分の体もちゃんとメンテし鍛えて、長らく大事に使いたい。
今宵のホテルまでの2.5キロは歩くとしよう!





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